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柔道女子63キロ級に新星・土井 ノーシードからリオ五輪女王破り初のGS制覇

2018/12/12(水) 12:20配信

西日本スポーツ

 来年の世界選手権(東京)の代表1次選考を兼ねた11月のグランドスラム(GS)大阪大会で郷土勢の新星が現れた。女子63キロ級の土井雅子(JR東日本)=熊本・阿蘇中央高卒。準決勝でリオデジャネイロ五輪女王を破るなどして初優勝した。同級はリオで日本選手がメダルを取れなかったこともあり、混戦模様。2020年東京五輪の代表争いでも台風の目になりそうだ。

 エントリー時点で世界ランキング203位だった伏兵の土井がノーシードから下克上をやってのけた。準決勝でリオデジャネイロ五輪金メダルのトルステニャク(スロベニア)に延長の末、上四方固めで一本勝ち。決勝ではアジア大会女王の鍋倉那美(三井住友海上)に対して攻めの姿勢を貫き、相手への指導3による反則勝ちを収めた。「(東京五輪を争う)ライバルに一歩近づけた」。初のGS制覇に笑みを浮かべた。

 阿蘇中央高での1日4時間に及ぶ練習で培ったスタミナと、その半分の時間を割いて磨いた寝技が武器。国内トップクラスとの対戦が増えると寝技がかからず伸び悩んだが、今春のJR東日本入社が転機となった。

 「今までは一度かからなかった相手に対し、寝技を諦めていた。でも関東での出稽古ではみんな攻めが厳しい。待てがかかるまで何度でも挑むようになった」。相手を裏返す手段も増やし、相手が疲れる試合後半に抑え込めるケースが増えた。

 粘り強さを印象づけた土井に、女子日本代表の増地克之監督の評価も上昇。「普段から全力で取り組んでいる証拠。楽しみな選手が出てきた」。63キロ級は9月の世界選手権で銀メダルを手にしたリオ五輪代表の田代未来(コマツ)がGS大阪で3位に終わるなど絶対的な存在がいないだけに、土井にチャンスは広がっている。

 土井は阿蘇中央高の1学年先輩で2015年世界選手権78キロ級女王の梅木真美(ALSOK)の打ち込みパートナーを環太平洋大でも務めた。寝技が得意なのも梅木と同じ。「いろんな技を教えていただいた」と尊敬する。GS大阪の約1週間前にハーグ(オランダ)でのグランプリ大会で3位に入ったこともあり、世界ランクは30位(11月26日現在)まで上昇。「まだ五輪に向けての通り道」。視線は既に来年の世界選手権出場へと向けている。

◆土井雅子(どい・まさこ)

 1995年6月9日生まれの23歳。山口県萩市出身。萩柔道少年団から萩東中を経て阿蘇中央高へ。1年時に金鷲旗、2年時に全国総体優勝に貢献。環太平洋大では2年時にアジアジュニア選手権女子63キロ級を制し、4年時に講道館杯優勝。今年、JR東日本に入社し、同杯2連覇を果たした。167センチ。

西日本スポーツ

最終更新:2018/12/12(水) 12:20
西日本スポーツ

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