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人間の健康のために力を尽くす悪魔のメッセージ 「日本の医療は危機に瀕しているぞ」

2018/12/17(月) 7:02配信

BuzzFeed Japan

衝撃的だった救急救命医の働きぶり

ーー懇談会での議論で、初めて聞いたことや驚いたことはありますか?

ほとんどが初めて知ったことであった。その中でも一番驚いたのは、救急救命センターで働く、赤星昴己先生が赤裸々に語った現場の状態だね。

結局、正規の診療時間ではない時間帯に、みんなで手分けして順繰りにローテーションを組んで、患者を診なければならないけれども、無理が生じている。何十時間も昼間診察した後に、まだ寝ないで夜通し患者を診ることが1週間に1回ではなく、4回、5回あるという話であったかな。

そしてみんな疲れている。赤星医師自身も結果としてまだそういうことは起きてはいないけれども、一歩間違えていたら医療ミスを犯していたと感じる瞬間が何回もあるという。あの話は衝撃的だったね。

ーー自分が受診したとしても、身近にそんな危険があるわけですよね。

あの時に我輩は「それは全国どこでも同じ状況なんですか?」と聞いたら、「色々あるけれども、我々以上に大変なところは恐らくたくさんある」という回答だった。医療ミスが起こり得る状況が、全国各地で身近に転がっているということだ、それもたくさん!。

「それは救急医療に関してだけでしょ」と思う人がいるかもしれない。

しかし、救急医療はまさに最前線ではあるけれども、救急対応をしている人はみんな、また翌日、昼間に普通に外来をしたり、手術をしていたりするわけだ。そんな危険な状態に全てつながっているということを、みんなこの話を聞いて感じなければいけないね。

ーー疲れ果てた医師に診てもらう自分たち患者の身にも危険が降りかかるかもしれないわけですね。

降りかかるかもしれないというより、もう降りかかり始めているということだ。我輩もここまで深刻だという認識はなかった。「お医者さんは働く時間が長くて大変だね」ぐらいにしか思っていなかったのだ、ついこの秋のはじめまでは。

世を忍ぶ仮の姿では「半分だけ上手に医療にかかっているぞ」

ーー閣下も医療にかかられることがあるんですよね。1回目の懇談会の後に、いきなり総合病院にかかるのはいかんと反省されていましたが。

まあ我輩も人間の体を借りている身なので、時々調子が悪くなったり、検査を受けたり予防接種を受けたりとかいろいろある。

そういう時はだいたい同じ医師にかかるけれども、そうでない時は「総合病院に行く方が手っ取り早いな」と安易に総合病院にかかって診てもらうことがまあまああったのだ。今回この懇談会に加わることになって、「ああその考え方は改めないといけないんだな」と感じたところではあるね。

ただ、医療機関のかかり方を自分も考え直さないといけないというこの話は、我輩としてはオーバーに伝わったと思っている。

なんでもかんでも総合病院に行っているわけではなくて、世を忍ぶ仮の姿の中学の同級生がそんなに遠くないところで開業医をやっているので、内科的な不調に関して言えば、その人のところにいつも通っているのだ。

ーーかかりつけ医はいるのですね。じゃあ、歌うお仕事ですから、喉を痛めたなという時などはそこにかかったりするわけですか?

そうね。今シーズンも行ったぞ。ただ、内科に関してはそうだけど、整形外科とか消化器科になると安直に総合病院に行ってしまったりね。だから上手に医療にかかれているのは半分だけ。

しかし、同級生がかかりつけ医というのはなかなか便利で、こちらが何を生業としているかがわかっているから、話が早い。全然知らない医者だったら、自分が何の仕事をしているか「この人にどこまで言おうかな」となるわけだ。この顔で受診するわけじゃないんだもん(笑)。

例えば、「のど診せてください。ずいぶん声帯が腫れていますね。なんか大きな声を出したりしましたか?」と聞かれても、「ちょっと最近、大きな声を出す機会が多くて......」ってお茶を濁すしかないからね。

それがかかりつけ医だったら、「最近、歌い過ぎだから炎症が起きているでしょ。炎症止める良い方法教えてちょ!」と話が早い。

ーー自分の普段の生活を知っていたり、これまでの病歴を知っているようなかかりつけ医さんがいるってことはかなり便利ですね。

一般の人もそうだろうね。顔見知りになれば、カルテを見ても、「ああこの人ね。この人はこういう経過があって、こういうことだから」って話が早いわけだね。たぶん診察時間も短くできる。双方にとってかかりつけ医は効率的で有益なのだ。

ただ逆に、「この先生大丈夫かな?」と思うことがあった時に、なかなか離れられないことはあるかもしれない。人情が働いてね。

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最終更新:2018/12/17(月) 7:02
BuzzFeed Japan

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