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メルセデス、今だから明かすベルギーGP苦戦の理由「アップグレード版パワーユニットをまだ理解できていなかった」

2018/12/19(水) 7:40配信

motorsport.com 日本版

 今季のF1タイトル争いで決定的な瞬間はどこにあったのか? ドイツGPか、それともシンガポールGPなのか……その意見は人によって異なる。

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 中には、それはイタリアGPだと主張する人もいるかもしれない。予選では、フェラーリ勢が1-2を占めたが、決勝では1周目にセバスチャン・ベッテルが自滅とも言えるスピンを喫してポジションを落とし、さらにキミ・ライコネンはタイヤのマネジメントに苦労し、勝利を逃した……結局、勝ったのはルイス・ハミルトン(メルセデス)だった。

 ハミルトンはこの勝利を足がかりに4連勝。一気にタイトルの可能性を引き寄せた。

 ただメルセデスのトト・ウルフによれば、決定的な瞬間はベルギーGPの際に訪れていたという。ただ当時はまた、アップグレード版のパワーユニットを完全に理解できていなかったため、期待されたパフォーマンスを発揮できなかった。

「我々はスパに、パワーユニットのアップデートを持ち込んだ。しかし、まだ完全には理解できていなかったんだ」

 ウルフ代表はそうmotorsport.comに対して語った。

「どうやって正しい方法でエネルギーをデプロイするか、その作業を進めているところだった」

「スパでは少し不運なことに、フェラーリのストレートスピードが非常に速かった。我々はこのコースで最も重要なコーナーのひとつであるラ・ソースで、競争力を欠いていたんだ。ストレートでのスピードを活かすためには、ラ・ソースはとても重要なコーナーなんだ。だから、我々はスパでは不運だった」

「その後、我々は正しい解決策を手にすることができた。モンツァまでには、エンジンのキャリブレーションがより健全になったし、エンジニアもマシンのことをもう少し理解できるようになっていた。そして、ラ・ソースで何が起きていたのかを理解することができ、その解決策をシンガポールで証明することができた」

「スパと、スパの後で学習したことは、我々のパフォーマンスを向上させるのに大きく貢献することになった。加えて、春に準備していたいくつかの開発ステップをマシンに盛り込んだ」

 ウルフ曰く、モンツァのレースもまた、フェラーリを心理的に追い詰めるためには、重要な1戦だったと考えているという。たとえそれが、ベッテルがそれほど大きなポイントを失ったわけではなかったとしてもだ。

「彼らにとっては、モンツァが精神的には大きなマイナスだったと思う。しかしもしセバスチャンが1周目の接触を生き残っていたならば、レースに勝ったか、もしくは2位になっていただろう」

 そうウルフは語る。

「我々はモンツァでかなり良かったと思うし、かなり良い戦いだった。彼は5位で終えた。だからポイントの面では、それほど劇的なモノではなかったけどね」

「しかし、我々の勢いにとっても良いことだった。彼らはすべてのモノをモンツァに投入し、2017年を忘れさせた。そして2018年のモンツァに向けて多大な努力をし、そして勝利したんだ」

「その次に、我々はシンガポールに行った。そのコースは、彼らが得意としているコースのはずだった。でも、我々はより速かったんだ」

「そしてその勢いをソチと鈴鹿に繋げたんだ」

 しかしウルフは、今季は昨シーズンよりも厳しい戦いであり、より多くの困難を克服する必要があったという。そして5年連続のダブルタイトル獲得により、チームの努力が報われたと語った。

「我々は、2017年に味わったよりも多くの”厳しい瞬間”を克服しなければならなかった。そして、チームがひとつになったように感じている」

「なぜ今年の方が昨年よりも満足できているのか、それがその理由だ」

Jonathan Noble

最終更新:2018/12/19(水) 7:40
motorsport.com 日本版

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