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【箱根への道】中央学院大・樋口、“最年長”山下り巧者は4年連続同じシャツで同じ6区

2018/12/21(金) 12:03配信

スポーツ報知

 チーム“最年長”の山下り巧者が、有終の快走で5年連続シードに導く。3年連続で6区区間1ケタで貢献してきた樋口陸(4年)は、桐生第一(群馬)と武蔵越生(埼玉)で合計4年間の高校生活を過ごした異色の経歴を持つ。卒業後は競技から引退し、不動産営業マンとして新たな人生を歩む予定。浮沈のカギを握る復路スターターとして区間賞をもぎ取り、文字通りの花道とする覚悟だ。

 はつらつとした口調そのままに、軽やかに駆け降りる。樋口は集大成となる今大会へ「4年生として、後輩に後ろ姿で見せないといけない」と自覚をにじませた。今秋から左足第5中足骨の疲労骨折、左ひざ付近の腸脛靭帯(ちょうけいじんたい)炎など相次ぐ故障も抱えるが、同級生の広主将は「けがしがちだけど(箱根には)合わせられる。駅伝では外さない信頼感もある」。4年連続の6区へ、着々と状態を整えつつある。

 1年時に自身最高の3位となり、2年は5位、3年は6位。1ケタ順位の安定感は示してきたが、川崎勇二監督(56)は「年々タイムが落ちている。今年はそういうこと(6区確約)はない、とキツく言ってある」。厳しい言葉は期待の裏返しだ。今回もゲン担ぎとして、3年連続で使い続けてきたシャツで出走予定。「チームに少しでも良い流れや影響を与えて、記録や区間順位が後からついてくればいい」と闘志を高めた。

 95年生まれの23歳。同級生が1歳年下なのは、4年間の高校生活を送ったからだ。地元の桐生第一高に入学後「もっと上で勝負したい」と、1か月ほどで中退。同校の波多野宏美監督に個人指導を受けながら約1年間の“浪人生活”を送り、翌春に強豪の武蔵越生高へ進んだ。「年齢が上なのは恥ずかしいことではない。一目置かれる存在でないといけない、と自分を律してきた」。広主将も「1つ上という意識はない。言い合いもするし、日常はタメ口。彼は学年の顔になる選手だから、集大成として一緒に結果を残したい」と話す。

 卒業後は競技を離れ、住友不動産販売へ一般就職が内定。「社会に出てからは、別のことで勝負したいと思った。人は家から離れることはできない。相手に合った家を提案して、人生の価値を見いだしてあげられたら」と、不動産営業マンとして新たな一歩を踏み出す。箱根は集大成。チーム史上最長を更新する5年連続シードが、最高の置き土産になる。(細野 友司)

 ◆樋口 陸(ひぐち・りく)1995年4月8日、群馬・桐生市生まれ。23歳。桐生第一高、武蔵越生高を経て2015年に中央学院大進学。趣味は東京ディズニーリゾートに通うことで、年間パスポートも保持。好きなキャラクターは映画「パイレーツ・オブ・カリビアン」の主人公ジャック・スパロウ。1万メートルの自己記録は29分33秒75。161センチ、47キロ。家族は両親と姉。

 ◆中央学院大 1966年創部。箱根駅伝には94年に初出場し、最高成績は2008年の3位。出雲駅伝は16年の4位、全日本大学駅伝は08、16年の5位が最高。練習拠点は千葉・我孫子市。長距離部員は選手46人、スタッフ3人の合計49人。タスキの色は紫。主な陸上部OBは、97年日本選手権十種競技を制したタレントの武井壮、9区区間記録保持者の篠藤淳ら。

 ◆戦力分析

 川崎監督は「区間賞を取る子はいなくても、全員が区間1ケタでつないでくれれば。ポンと前には行かなくても、目立たぬようにずっとシード圏内にいるのが理想」と思い描く。序盤の1、2区は3年生エースの川村、2年生の高橋で流れをつくる。指揮官が重要視するアンカーは、風や暑さに動じない市山が第1候補。手堅く5年連続シードをたぐり寄せたい。鬼門は5区。前回3位の細谷恭平が卒業し、後継候補の高砂は仕上がりに不安を残す。指揮官は「今年は5区がハマらない分、他の区間で補えれば」と一丸での戦いを見据えた。

最終更新:1/13(日) 11:18
スポーツ報知

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