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“半分日本製”のファーウェイスマホ、2018年の販売2億台突破へ。「排除」進めば共倒れも

2018/12/20(木) 12:10配信

BUSINESS INSIDER JAPAN

2018年夏、タイ北部でサッカーチームの少年たちが2週間以上洞窟に閉じ込められ、奇跡的に全員が助かったニュースは記憶に新しい。だが、洞窟内の少年たちの動画撮影や救出活動に、ファーウェイ(華為技術)の通信技術が使われていたことを知る人は、どれほどいるだろうか。

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タイ・洞窟の少年救助でも威力を発揮

「1カ月余りにわたるバンコク出張が終盤に入り、中国帰国が迫る6月26日、上司から1本の電話が入った」

ファーウェイのエンジニア、厳黎明氏が同社従業員のためのイントラネット掲示板「心声社区」に投稿した手記は、このような書き出しで始まる。

ファーウェイは少年たちが行方不明になった数日後、洞窟に通信システムを構築できないかと現地警察から相談を受けたのだ。

厳氏は必要な装備を整え、バンコクオフィスに勤務する同僚2人とともにチェンライに飛んだ。事故現場に到着した3人は、警察官と共に洞窟近くにある山に登り、洞窟の最も深い所まで通じる緊急通信システムを構築。メンバーの1人が途中で負傷するほどの厳しい環境で、作業を終えた3人は警察が手配したヘリコプターで下山した。

ダイバーはファーウェイが用意した携帯端末を携えて洞窟に入り、洞窟の外からも中の様子をリアルタイムで確認できるようになった。7月2日夜、ダイバーが助けを待っていた少年たちを発見、動画撮影したのを見届け、厳氏ら3人はチェンライを後にした(が翌4日、警察の要請を受け、うち2人は現地にとんぼ返りしたという)。

新興国の政府、企業と深い協業

ファーウェイは従業員18万人を擁し、世界170カ国で事業を展開する中国最大の民間企業だ。今回の孟晩舟CFO逮捕まで同社を知らなかった人も多いだろうが、その技術とスピーディーな対応力が新興国でいかに頼りにされているかが、タイの少年救出のエピソードからうかがえる。

防犯カメラ1800台を配備し、AIによる顔認証技術を捜査に活用するケニア政府の防犯システムも、ファーウェイが技術を提供している。

ファーウェイ関係者は、「当社が全てを担っているわけでなく、ケニアのケースでは、通信や防犯カメラは現地企業の製品を使っている」と語る。通信という安全保障上の根幹に関わる分野を主事業としているだけでなく、今後の成長が見込まれる地域で政府や現地企業に深く食い込んでいる点が、アメリカの危機感を高めているとも言える。

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最終更新:2018/12/20(木) 12:10
BUSINESS INSIDER JAPAN

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