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【箱根への道】中距離インカレ2位の山梨学院大・清水、スッポンの粘りで3年ぶりシード奪還へ

2018/12/23(日) 12:03配信

スポーツ報知

 前回は過去ワースト(途中棄権を除く)となる総合18位に沈んだ山梨学院大。中距離の1500メートルを主戦場としてきた清水鐘平(4年)が、最初で最後の箱根出場を目指す。陸上を本格的に始めたのは高1。地道な練習で素質を開花させ、昨年の全日本インカレでは1500メートル2位、今年の関東インカレ1部でも同2位と実績を積み上げてきた。長距離適性も十分。3年ぶりのシード権奪還に向け、これまで3度の総合優勝を誇るチームの復活をかけた切り札となる。

 清水は「中距離選手としてチームに刺激を与えていってくれ」と飯島理彰コーチ(47)に声をかけられて入学した。トラック一本でやっていくつもりだったが、転機が訪れたのは昨年の9月。全日本インカレ1500メートルで2位に入った後、スタミナ強化の一環で5000メートルを走ってみたところ「思ったよりいいタイム」が出た。全日本大学駅伝メンバーに抜てきされ、5区(11・6キロ)を35分49秒の区間16位で走った。

 今季は10月の箱根予選会に備え、5月の関東インカレで1500メートルに一区切りをつけた。十分な準備期間を得て、予選会ではチーム3位の1時間4分19秒をマークし、チームの平成全大会“皆勤”出場となる33年連続33度目の本戦切符取りに貢献した。

 山梨・河口湖南中までは卓球部員だったが、進学した富士学苑高には卓球部がなかった。運動部には入りたかったため、友人と陸上部へ。「卓球はそんなにうまくなかったから『陸上でいっか』と切り替えられた」。そこで素質が花開き、山梨学院大の上田誠仁監督(59)の目に留まるほどに成長した。ただ、走るのは好きだったが“陸上競技”には興味がなかった。山梨学院高と県大会で争っていたのに系列大学があったことすら知らず、大学駅伝界の有名人・上田監督がスカウトに来た時も「誰かな?」と思ったほどだった。

 大学から始めた趣味は釣り。スッポンも獲物のひとつだ。「生肉を付けてポイントに入れると簡単に釣れちゃいます」。釣ったものは基本的に食べる主義で、自ら包丁を握って寮の厨房でスッポン鍋にした。「血抜きはさすがに外でやりました。コラーゲンたっぷりでおいしかったです」。最初で最後となるかもしれない箱根路で、スッポンのように食らいつく走りを見せたい。

 メンバー16人中で唯一の山梨県出身。「県代表という意識を持って、一番の走りをしてチームへの貢献という形になれば」と静かに闘志を燃やした。(西村 國継)

 ◆清水 鐘平(しみず・しょうへい)1997年2月15日、山梨・富士河口湖町生まれ。21歳。現代ビジネス学部。自己記録は5000メートル14分8秒61、1万メートル29分35秒98。182センチ、65キロ。

 ◆山梨学院大 1985年、強化指定クラブとして本格始動。箱根駅伝は87年に初出場して優勝3回(92、94、95年)。出雲駅伝は優勝6回。全日本大学駅伝は10度の2位が最高。タスキの色はプルシアンブルー、中長距離部員は60人。所在地は甲府市。主なOBは初出場の87年に10区を走った漫画家の高橋しん氏、18年アジア大会男子マラソン優勝の井上大仁(MHPS)。

 ◆戦力分析 前回の経験者は永戸主将、ニャイロ、片山、川口の4人。前回出走しなかったが井上、中村、宮地の3人は2年連続。さらに4年の久保と池田は2年ぶりという構成となった。
 往路でいかに上位につけられるかがポイント。前回2区で区間賞のニャイロは4年連続の2区起用が決定的。「(大学の先輩)モグスさんの区間記録を更新してシード権を取りたい」と宣言。永戸、清水も往路への投入が濃厚だ。上田監督は競争意識を高め、直前の状態を優先した選手起用でシード権を取り返す方針だ。

最終更新:2018/12/23(日) 12:03
スポーツ報知

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