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【箱根への道】下克上武大作戦!上武大のエース・太田黒主将が懸ける雪辱の箱根路

2018/12/26(水) 12:04配信

スポーツ報知

◆上武大 前回20位(11年連続11回目) 予選会11位、出雲、全日本不出場

 予選会をギリギリの11位で通過した上武大が大逆襲を狙う。登録選手上位10人の1万メートル平均タイムは出場23チームで最下位。前回本戦の最下位チームは、レース前のデータで“最後尾”に位置するが、上州の空っ風に鍛えられたランナーたちの闘志はみなぎっている。「『下剋(克)上武大作戦』で挑みます」と太田黒卓主将(4年)は宣言。前回は2区で8人に“ごぼう抜かれ”を喫したが、エース兼主将として最後の箱根路に懸ける思いは熱い。

 1年前の屈辱は忘れていない。忘れるつもりもない。上武大は1区8位と好発進したが、2区の太田黒が流れを切った。1秒後に順大の塩尻和也、11秒後に拓大のデレセ、25秒後に山梨学院大のニャイロと強豪ランナーが続々とスタート。ハイペースの波に飲み込まれた。

 「2キロ過ぎで、このまま残り20キロを押し切れるのか、と不安になった。自分のペースで行こう、と判断してしまった」。太田黒は力を100%発揮できず、戸塚中継所に到着した時は16位。8人に抜かれた。「消極的な走りは駅伝では通用しないことがよく分かった。チームに申し訳なかった」と、深い反省を込めて話す。

 最後の箱根路。太田黒はリベンジを熱望する。「この1年、もう1度、2区を走るつもりで練習をしてきた。次はどんな相手にもビビることはありません」と言い切った。

 上武大は予選会で11位。記念大会の出場チーム枠増により、ギリギリで11年連続11回目の出場を決めた。登録選手上位10人の1万メートル平均タイムは最下位の23番目。前回の本戦も最下位。データ上は今回も苦戦は免れないが、太田黒は主将、エースとしてチームを鼓舞する。

 V5を狙う青学大の原晋監督(51)は「ゴーゴー大作戦」を掲げているが、太田黒も堂々と大作戦を発令。「我々は『下剋上武大作戦』で臨みます。作戦名の中に“上武大”と入っています。ネーミングセンスは原監督さんに負けていないと思います」と笑う。

 チームの誰からも信頼されている。「頼りになる主将です」と副将の大森。近藤重勝監督(44)は「チーム思いの男。ただ、エースでもあるので、もっとわがままになってもいい」と、期待を込めて話した。

 「前回まで箱根駅伝に出られることに満足していた部分がある。今回は全員で勝負します」と、太田黒はチームの思いを明かす。上州空っ風に鍛えられた上武大はしぶとい走りが持ち味。本気で“下剋上”を狙う。(竹内 達朗)

 ◆太田黒 卓(おおたぐろ・すぐる)1996年8月28日、熊本・湯前町生まれ。22歳。湯前中1年から陸上短距離を始める。同2年から中距離。多良木高3年時の14年全国高校総体800メートル8位。15年、上武大ビジネス情報学部入学。同時に長距離に転向。来春卒業後は八千代工業で競技を続ける。179センチ、62キロ。

 ◆上武大 2004年創部。箱根駅伝には09年に初出場。最高成績は10年の14位。出雲駅伝は出場なし。全日本大学駅伝は最高6位(11年)。駅伝部員は選手63人、学生スタッフ8人。タスキの色は黒にシルバーの縁取り。主な駅伝部OBは20年東京五輪マラソン代表選考レース(MGC)の出場権を獲得した山岸宏貴(GMOアスリーツ)。


 ◆戦力分析 11年連続11回目の出場。常連校となったが、シード権を獲得したことはない。「これまで予選会の後、選手はメンバーに選ばれたいがために普段の練習から調整しすぎていた。今回は1週間前まで走り込む」と、近藤監督は新たな取り組みで殻を破る考えを明かした。
 あえて目標を下方修正する。「前回までシードを意識しすぎて空回りしていた。まずはチーム過去最高(10年の14位)を超える13位を目標に全力を尽くす」と、太田黒は冷静に話す。目標達成のためには1区候補の熊倉、2区候補の太田黒の踏ん張りが鍵を握る。

最終更新:2018/12/27(木) 23:13
スポーツ報知

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