ここから本文です

園児に暴言?しつけ逸脱…見えにくい「不適切保育」 背景に過酷労働も

2018/12/25(火) 10:23配信

西日本新聞

 大半の保育所は適正に運営しているはずだが、確かに外部の目は届きにくい。認可保育所に対する自治体の定期的な監査は、原則年1回程度。事前に通告するため、普段の保育内容を確認することは難しい。

 保育士らの労働組合「介護・保育ユニオン」(東京都世田谷区)は今年6~8月、関東や東北地方の保育施設で働く組合員を対象にインターネットでアンケートを実施。保育士や職員25人が回答した。保育士らによる虐待行為を見たことがあるかを問うと、20人が「ある」と回答。「3歳児が言うことを聞かないからといって、いすを投げる」「食べ物を無理やり口に詰め込んで罵倒する」「しつけのためと、暗い部屋に閉じ込める」という記述もあった。

 背景にはやはり、保育士の人手不足があるようだ。多くの自治体で保育所新設が続く一方、配置基準ぎりぎりの人数で運営する施設は少なくない。ユニオンの担当者は「国が定める保育士の配置人数は、休憩時間を想定していない。書類作成など業務は以前よりも多くなっており、明らかに人数は足りない」と話す。

 来年10月から、幼児教育・保育の無償化が始まる。安倍政権の目玉政策だが、保育に詳しいジャーナリストの小林美希さんは「保育士を増やすこと、待機児童の解消を優先すべきだ。ここ数年で、保育の『質』の劣化が避けられない状況になっている」と懸念を示した。

SNSで調査報道の依頼を受付中!

 西日本新聞「あなたの特命取材班」は、暮らしの疑問から地域の困り事、行政や企業の不正告発まで、SNSで寄せられた読者の情報提供や要望に応え、調査報道で課題解決を目指します。ツイッターやフェイスブックの文中に「#あなたの特命取材班 」を入れて発信してください。

西日本新聞社

2/2ページ

最終更新:2018/12/25(火) 14:56
西日本新聞

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事