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ゴーン氏、保釈金20億円超も どんな基準で決定? 側近は7000万円

2018/12/27(木) 8:33配信

弁護士ドットコム

日産自動車の前会長カルロス・ゴーン氏の役員報酬を有価証券報告書に過少記載したとして、ゴーン氏とともに逮捕された前代表取締役グレッグ・ケリー氏(金融商品取引法違反の罪で起訴)について、東京地裁が12月25日に保釈を認める決定をしたことが報じられた。

朝日新聞などによると、ケリー氏は一貫して容疑を否認。東京地検特捜部の事件で、否認が続いているまま早期に保釈が認められるのは異例だという。

保釈金(保証保釈金)は7000万円だった。居住地を日本国内とし、海外渡航を禁止することなどが保釈の条件。保釈金の金額はどのようにして決まるのか、またゴーン氏の保釈が認められた場合の保釈金の金額はどうなりそうか。裁判官経験がある田沢剛弁護士に聞いた。

●逃亡すれば保釈金は没収

そもそも保釈とはどういった制度なのだろうか。田沢弁護士が解説する。

「被告人が公判や刑の執行のために確実に出頭することを保証させたうえで、身柄を釈放することです」

では、保釈金とはどのようなものだろうか。

「万が一、被告人が逃亡したり、証拠を隠滅したりすることなどを防ぐため、心理的なプレッシャーを与えるものです。もし逃亡などがあれば、保釈金が没収されます」

逃亡などがなければ、納めた保釈金はいつか戻ってくるのだろうか。

「刑事訴訟規則91条1項によると、一定の条件のもとで返還されます。1つは、そもそも身柄の拘束を意味する『勾留』そのものが取り消されたり、『勾留状』の効力が失われたりするケースです。無罪判決や刑の執行猶予などの判決が言い渡された場合が該当します。

もう1つは、被告人に実刑判決が言い渡され、刑事施設に収容されるケースです」

●性格、経済力も判断材料

では、保釈金の金額は、どういったプロセスで決まるのだろうか。

「最終的に裁判官が決めます。まず、保釈申請した弁護人と裁判官が面会して、保証金はどの程度を考えているのか、あるいはどの程度準備できるのかをやりとりします。他方で、裁判官は原則として検察官に保釈についての意見を求めます」

金額の判断は裁判官が下すことになるようだ。田沢弁護士はその基準を解説する。

「刑事訴訟法93条2項は『保証金額は、犯罪の性質及び情状、証拠の証明力並びに被告人の性格及び資産を考慮して、被告人の出頭を保証するに足りる相当な金額でなければならない』と定めています。

事件の性質や情状に加えて、証拠の証明力や、被告人の性格、経済力も判断材料になります。さらに、他の事件とのバランスや、家庭環境、就労状況なども考慮しながら決まります。過去の事例の集積も参考にするでしょう」

●ゴーン氏の保釈金は?

一方、ゴーン氏は会社法違反(特別背任)容疑で12月21日に再逮捕され、1月1日までの勾留が決まっている。ゴーン氏の保釈が認められた場合、保釈金の金額はどの程度が見込まれるだろうか。田沢弁護士は次のように話す。

「ゴーン氏に対し保釈を認める場合の保証金ですが、ゴーン氏の出頭を保証するに足りる相当な金額として定められるものですから、本人の資産を考慮する限り、相当に高額になることが予想され、これまでの最高額とされる金20億円(ハンナン牛肉偽装事件)を超える可能性も否定できません」

弁護士ドットコムニュース編集部

最終更新:2018/12/27(木) 8:33
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