ここから本文です

自殺教員の過労に「自主的」 福井、証人尋問で校長 時間外勤務169時間

2018/12/27(木) 15:18配信

福井新聞ONLINE

 福井県若狭町上中中の新任教諭だった嶋田友生さん=当時(27)=が2014年に長時間過重労働で自殺したのは、校長が安全配慮義務を怠ったためとして、父親が県と町に約1億円の損害賠償を求めた訴訟の口頭弁論が12月26日、福井地方裁判所(武宮英子裁判長)であり、証人尋問が行われた。当時の校長は、嶋田さんが長時間学校にいたことを認識していたとした上で「少しでもよい授業にするために工夫、改善するための自主的なものだと考えていた。早く帰るように伝えていた」と述べた。

 校長は、原告が主張する持ち帰り残業についても命令していないと説明。学年主任を同じ社会科の教員にして相談しやすいよう配慮するなどし、定期面談も行っていたが「悩みは話していなかった」と述べた。当時の指導教員は「精神的苦痛を与える指導は一切していない」と話した。

 一方で、嶋田さんと交際していた女性は、2学期が始まってからの様子について「(公開授業の)指導案のことで悩んでいた。精神的に疲れている様子だった」と証言。両親も証言台に立ち、母親は「なんで死なないといけなかったのか。その原因を教えてほしい」と涙ぐみながらに訴えた。

 訴状によると、嶋田さんは14年4月に赴任し、1年生の学級担任や野球部副顧問を務めていた。過重労働により6月にうつ病など精神疾患を発症したとみられ、10月に自殺した。時間外勤務は最も多い9月で計169時間あったとしている。

 地方公務員災害補償基金県支部は16年9月、長時間労働による精神疾患が自殺の原因として公務災害と認定した。

福井新聞社

最終更新:2018/12/27(木) 15:18
福井新聞ONLINE

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事