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ナノ「来年も熱いロックな1年にしたい」さらなる飛躍を誓った2018年ラストワンマン:レポート

2018/12/27(木) 12:15配信

MusicVoice

 シンガーのナノ(nano)が12月22日、東京・AiiA Theater Tokyoで『ナノ ワンマンライブ「A Thousand Stars」』 をおこなった。ライブは11月にリリースされた通算10枚目となるシングル「Star light, Star bright」や2ndアルバム『N』から「Remember, My Friend」アコースティックコーナーでは「Last Christmas」などクリスマスにちなんだカバーソングメドレー、アンコール含め全18曲を熱演。多くのオーディエンスがその力強くも透明感のある歌声に魅了された。この日、2019年3月16日に渋谷ストリームホールでワンマンライブ『Remember again』の開催も発表した。今年最後のワンマンライブのもようを以下にレポートする。【取材=村上順一】

■ワンマンをすごく楽しみにしていました

 この日は小雨が降り出し、師走ということもあり足早に街を歩く人の姿が多く見られた。会場にはすでに多くのファンで埋めつくされ、開演を待ちわびている。開演時刻になりエレクトロなロックサウンドが鳴り響くと、まずは“ナノバンド”がステージに登場し、11月にリリースされた最新シングル「Star light, Star bright」のイントロが始まるとナノが上手(かみて)からゆっくりと登場。様子見などない、突き抜けるようなアクセル全開のエナジーみなぎる歌声で会場を席巻。続いての「Artificial Hero」やナノのリズミックな歌が堪能できる「Eye of the Beholder」などライブならではの高揚感を高めてくれるナンバーを立て続けに披露。

 「このワンマンをすごく楽しみにしていました。ここからぶっ放していくぜ!」とナノ自身も興奮を隠せない様子。アグレッシブなラップパートやドラマチックな展開がテンションを上げてくれた「Nameless Nemesis」、ストリングスのサウンドが壮大なサウンドスケープを描いた「Scarlet Story」と、ナノのワイルドさとセクシーさの両方を堪能。続いての「No pain, No game」では前半戦のハイライトともいうべき盛り上がりを見せた。その盛り上がりにナノも笑顔でパフォーマンス。そして、「夢を見ている皆さんにナノから届けたい曲です」と披露されたのは「DREAMCATCHER」。自分もまだ夢追い人、一緒にその夢を掴みに行くんだという熱い気持ちを歌声に乗せて放っていく。

 「ここまであっという間だった」とリハの時よりもこのセクションに来るまでの体感時間が短かったと話すナノ。それはきっとここまでのステージが充実していたからだろう。中盤戦はアコースティックセクション。デビューアルバム『nanoir』から「Calc.」をOmmy(Gt)と2人で届けた。アコースティックギターとナノのみの最小編成は、より歌の存在感を強くし、ナノの歌声のディテールを鮮明にしていた。

 続いて田中 陽(Dr)はパーカッション、中村 圭(Ba)はアップライトベースで参加し、ザ・クリスマスメドレーと題して、ワム!の「Last Christmas」とジョン・レノンの「Happy Xmas (War Is Over)」の2曲をメドレーで届いた。ステージ後方のスクリーンには絶え間なく降り続く雪。有機的なアコースティックサウンドにナノのみずみずしい歌声が重なり、この時期ならではのスペシャルな選曲で楽しませた。

 そして、あるツアーでアコースティックセットで演奏し遊んでいたところ「この曲ハマるかも」と思い、演奏出来るタイミングを見計らっていたという「Dusty Mirror」をアコースティックアレンジで披露。軽快な心地良いアレンジで、この曲の新たな一面をみせてくれた。

 MCではこの次に披露する楽曲「Blue Jay」への想いを綴った。今年の初夏に書き上げたというこの曲は、アメリカで孤独を感じ、葛藤していた時に出会った特別な存在である人に向けて書いた曲だという。自身が辛かった時にその人のおかげで凄く楽しくなれたと話す。その人が今のナノの想像力、音楽的感性などを育ててくれたと言っても過言ではないという。プロを目指し日本にやってきて、いつか成功し力が付いたらアメリカに戻ってライブをやりたいと考えていたが、今年念願のアメリカでのライブが決まり、観てもらいたかったがそれは叶わなかったという。

 念願のアメリカでのライブが決まり、それを報告したいと手紙を出したところ、家族から数年前に他界したことを告げられ、それを聞きナノは悲しみに包まれたという。その感情を曲に残したいと「Blue Jay」という楽曲に想いを落とし込んだ。自身でアコギを奏で、やり場のない感情を歌に乗せ、天国にいるであろうその人に向けて全霊で歌い上げ、歌い終えたナノは「自分の気持ちが伝わった気がします」としみじみと述べた。

■最高のクリスマスプレゼントになっています!

 「腕を振る準備は出来ていますか?」とライブ後半戦の幕開けは3rdシングル「SAVIOR OF SONG」を投下。そして、メンバー紹介を経て、歪んだギターのカッティングが印象的なデビューシングル「Now or Never」へ。体を動かさずにはいられないファンキーなロックチューンで、オーディエンスもヒートアップ。そして、印象的なイントロの逆再生サウンドが流れると大きな歓声が上がった「The Crossing」。エンディングに向かっていくにつれ、歌のボルテージがどんどん高まっていくのがわかる。ナノも「今日の『The Crossing』が今までで一番気持ち良かった」と笑顔を見せた。

 MCではライブに対する思いを語った。「あの時に観たライブで一生残っているなと感じるライブがあって、そういうのは一生忘れないし、心に影響していくものだなと思います。自分は何度ライブをこなしても、それが初めてのライブだという気持ちで挑んでいます。このコンサートが10年、20年と誰かの記憶に残っていることを祈っています。音楽があるおかげで自分も素直な気持ちも伝えられる。次の曲はここにいる皆さんに捧げたい曲です」と「A Thousand Words」に突入。オーディエンスは星型のライトをリズムに合わせて左右に振り、ナノからのメッセージを全身に浴びながら盛り上がった。

本編ラストは、情緒あふれる和楽器とアグレッシブなロックサウンドを融合した「ウツシヨノユメ」を披露。ナノはステージから降り、オーディエンスと近くでコミュニケーションを取りながら歌唱。テンションが高まるなか、ナノはステージを後にした。

 “ナノコール”に声に応え、ナノバンドとフードを被ったナノが再びステージに。アンコール1曲目は1stアルバム『nanoir』から「magenta」を届けると、アンコールで更に高まる一体感。「クリスマスに近いということで、ナノにとっても最高のクリスマスプレゼントになっています!」と述べ、ここでバンドメンバーにクリスマスにちなんだカチューシャなどをプレゼント。ナノ本人もサンタの帽子を被りおちゃめな一面も見せ、オーディエンスと記念撮影。

 ここで発表として既に報告済みだが改めてファンに直接伝えたいと1月9日からスタートするアニメ『ケムリクサ』の主題歌に「KEMURIKUSA」が決定したことと、新情報として3月16日に渋谷ストリームホールでワンマンライブ『Remember again』の開催を報告。ナノは「ワンマンに行ってみたいと思ってもらえるようなミュージシャンになりたい!」と決意を述べた。

 「来年も熱いロックな1年にしたい!」とラストはナノもアコギを抱え「Remember, My Friend」を披露。“ピースウェーブ”と呼ばれる、オーディエンスがピースサインで手を振り上げるアクションが、会場を満たした。多幸感あふれるミディアムナンバーを丁寧に歌い上げ、『ナノ ワンマンライブ「A Thousand Stars」』 は大団円を迎えた。

最終更新:2018/12/27(木) 12:15
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