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2019年の世界経済を大予測 日本の景気は?

1/1(火) 12:40配信

The Telegraph

【記者:Tim Wallace】
 好景気は終わりを告げた。好景気であることにすら、気づかない人もいたかもしれないが、実際のところ、昨年の世界経済は2011年以来、最速の成長をみせた。景気拡大が緩やかであれば、景気減速も緩やかなはず、というのが大半の予測ではあるが、油断できない要素は多い。2019年の世界経済の見通しを以下にまとめた。

■減速に向かう国々

 世界経済全体は減速傾向に向かう。経済協力開発機構(OECD)は、今年の世界全体の実質経済成長率は昨年の3.7%から縮小した3.5%と予測した。

・米国

 好況をリードしてきた米国の国内総生産(GDP)は2.9%から2.7%に下落。これまでの経済成長の要因の一部は減税と歳出拡大にあったが、これらの措置も頭打ちとなる見通し。また、中国との貿易戦争の打撃も受けつつある。

・中国

 JPモルガン(J.P. Morgan)のカレン・ワード(Karen Ward)氏は、「中国経済は既に急速に減速してきており、そうした中で貿易戦争を仕掛けた影響が同国経済にも及んでいる」と指摘。その影響は、世界中の大半の国にも及ぶという。

 世界経済を長期にわたって押し上げてきた中国の経済成長率は、昨年の6.6%から6.3%に落ち込み、経済はやや減速するとみられている。

 政府は、経済の不安定化を招くことを恐れて債務抑制策を取ってきたが、経済成長を促すために方向転換をする必要に迫られている。投資銀行マッコリー(Macquarie)のラリー・フー(Larry Hu)氏は、「中国政府は、債務抑制策の緩和も辞さない構えだが、それでも国内経済は減速するだろう」と予測している。

・イタリア

 これまでも振るわないイタリアの経済成長率だが、今年はさらに減速し、0.9%と予測されている。赤字財政に対する政治不安から企業マインドが冷え込み、経営状況も厳しくなりつつある。

・トルコ

 景気後退局面に入る。昨年、通貨リラが急落し、インフレが高進した影響で市場はまだ不安定。OECDは、トルコの経済成長率は昨年から縮小し、0.4%になるとみている。
 
・インド

 世界最速で経済成長を続けているインドだが、今年の経済成長率は7.5%近くに減速するとみられている。

 その他、住宅価格が下落しているオーストラリアと、米国から経済制裁を受けており、また、農作物が不作だったロシアも景気が低迷する。

■堅調な国々

 比較的安定した経済を先導してきたドイツとフランスの今年の経済成長率は共に1.6%を維持するとみられている。

・ドイツ

 輸出減少の影響が出てくる恐れもあるが、歳出がやや拡大したことに加え、失業率が非常に低いことも景気を下支えするはずだ。

・フランス

 反政府デモ「ジレ・ジョーヌ(黄色いベスト、gilets jaunes)」運動の広がりで支持率が低下し、最低賃金の引き上げや減税を迫られたエマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)大統領。このような状況に鑑みると予測は簡単にはいかないが、それでもこうした譲歩策が景気刺激材料となり、経済成長する可能性はある。
 
・欧州連合(EU)

 マクロン大統領の支持率が低下し、アンゲラ・メルケル(Angela Merkel)独首相が現任期限りでの引退を表明。EU諸国の繊細なバランスが崩れたら、「ユーロ圏全体の先行きは不透明になるかもしれない」と、オランダ金融サービス大手INGのエコノミスト、バート・コレイン(Bert Colijn)氏は指摘。

 一方で同氏は、政治的な問題でEU内が荒れない限り、「投資が促進され…EUの経済成長率は再び2%を上回る可能性もある」と述べている。

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最終更新:1/1(火) 12:48
The Telegraph

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