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百貨店の化粧品売り場に20代の日本人女性が戻ってきた!

1/1(火) 8:41配信

ニュースイッチ

SNSではやる“デパコス”、フロア改修やサービス拡充も後押し

 百貨店の化粧品売り場に日本の女性客が戻ってきた。その中心はこれまで百貨店から足が遠のいていた20代前半の若い女性たち。デパートで販売する高級ブランド化粧品「デパコス」を購入し、SNSにアップするのが流行。訪日外国人(インバウンド)であふれかえっていた売り場の様相が変わり始めている。2019年もフロアの改装や体験型サービスを充実するなど、消費をけん引する女性たちを飽きさせない戦略で、継続購入につなげようとしている。

 百貨店はリーマン・ショックなどの影響で個人消費が落ち込み、顧客離れが進んで以降、インバウンドがその穴を埋めていた。ここ1―2年はSNSによって、10代後半から20代前半の女性の間で、デパートで売っているブランド化粧品(コスメ)のうち何か1点を所有するデパコスが人気となっている。価格的に購入しやすい4000円から5000円程度の口紅などが売れる。

 そごう横浜店(横浜市西区)は18年6月から相次いで美容関連のフロアをリニューアルオープンした。無料で肌の診断をする「ソゴウキレイステーション」では、ビューティーアドバイザーと呼ぶ専門スタッフが、ブランドを超えて、顧客の肌に合った化粧品を提案する。ブランドを気にせず提案できるのは、所属がそごうの従業員だから。キレイステーションを利用した70%が提案商品を購入する。個別の店舗における購入の割合に比べ、10ポイント以上高い。

 同8月17日の店舗リニューアルによって、11月までの化粧品売上高(20ブランド)は、前年同期比26%伸長した。新規顧客数も同様に伸びている。

 出店中のほぼ全ブランドの商品が並ぶ「メイクアップステーション」では、ビューティースタイリストのアドバイスを受けながら、あらゆる商品を試せる上、メイク方法も教えてもらえる。予約は1カ月半先まで埋まる人気ぶりだ。こうした店舗情報も若い女性を中心にSNSを通じて拡散されている。

 三越伊勢丹でも若年層の購入が増えている。18年3月期の日本人客数は前年度比5%増。勢いは現在も衰えない。3000円から6000円のリップがよく売れてきたが、ここにきて1万円台のファンデーションも想定以上に売れている。

 今後、百貨店各社は新たな客層となった若い日本人女性の顧客化を狙う。「クイック、あるいはディープカウンセリングのすみ分けた展開などで顧客一人ひとりに適した販売を目指す」(三越伊勢丹)ほか、リピート率、売価ともに高い美容液などスキンケア商品の購入促進を図る。徐々に購入価格帯も上がりつつあり、百貨店各社の販売競争もより激しくなる。

日刊工業新聞・丸山美和

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