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東海大・両角監督、万感…打倒青学3カ年計画結実!5度舞い「信じられない」/箱根駅伝

1/4(金) 7:00配信

サンケイスポーツ

 第95回東京箱根間往復大学駅伝復路(3日、神奈川・箱根町芦ノ湖駐車場-東京・大手町109・6キロ)東海大を指揮して8年目の両角速(もろずみ・はやし)監督(52)が、チームを初の総合優勝に導いた。男子マラソン日本記録保持者の大迫傑(現ナイキ)らを長野・佐久長聖高で育て、2008年の全国高校駅伝を制覇。指導歴24年目の名伯楽が、ついに大学でも頂点に上り詰めた。東海大OBで、同大客員教授でもある巨人・原辰徳監督(60)が球団を通じて祝福と激励コメントを寄せ、自身も校歌を熱唱したことを明かした。

 このときのために指揮をとってきた。胴上げに備え、昨年9月から食事を制限し、毎日の走り込みで17キロ減量した。69キロに引き締まった両角監督の体が新春の空に5度舞った。

 「信じられない心境です」

 1995年に佐久長聖高の監督に就任。指導者としてのキャリアを歩み始めた。今となっては名門だが、駅伝部を立ち上げ、「本当にゼロから」選手を集めた。自ら重機を操ってクロスカントリーコースを作った。「初めてで何が苦労かも分からないまま、がむしゃらにやっていた」と振り返る。

 スポ根漫画「巨人の星」を読んで育ったというが、昔ながらの精神論は説かない。長所にまなざしを向けて力を伸ばし、就任4年目の98年から13年連続で全国高校駅伝に出場し、優勝も経験。大迫らを育てた。

 実績を評価され、8年前に母校の監督に招聘(しょうへい)。だが、箱根駅伝で勝てない時期が続く。そんなとき、佐久長聖高の監督時代に出会った秋田工の名将・大友貴弘監督が「この年代はスターがいる。両角を男にしよう」と号令をかけてくれた。両角監督の情熱が、同じ指導者の共感を呼ぶ。全国から東海大に次々と集まった選手が、黄金世代と呼ばれ、初優勝の原動力になった今の3年生だ。

 両角監督は「世界で戦える選手」を育成のモットーとする。駅伝一辺倒の取り組みに抵抗があり、東海大ではトラックを主体にスピードで勝負するランナーの育成に尽力。昨年8月のジャカルタ・アジア大会では、1500メートルの日本代表に館沢亨次(3年)を送り出した。

 一方、館沢らが1年生の頃から駅伝でも積極的に起用。3~4年の長期計画で、スピードに持久力を兼ね合わせた強化も図ってきた。昨季の3大駅伝では青学大に2勝1敗。唯一の黒星が箱根だった。「まるで全敗したようだった。やっぱり箱根だと思った」。調整法を一新し、例年11月末に参加した1万メートル記録会には出ず、軸足をトラックからロードへ。徹底的に距離を積んだ“箱根仕様”が奏功した。「まだ王者ではない。選手には挑戦者としてやろうと伝えたい」。青学大の原晋監督と同学年の52歳は、勝ってかぶとの緒を締めた。

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