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日本の労働生産性が依然G7で最下位。労働時間の長さではなく社員数が多すぎることが原因?

1/5(土) 11:02配信

THE PAGE

 これまで、日本は諸外国と比べて生産性が低いと言われてきましたが、状況はあまり変わっていないようです。依然として日本の労働生産性が低い状況で推移していることが日本生産性本部の調査で明らかとなりました。調査結果を見ると、日本人にとっては少々不都合な現実が見えてきます。

 日本生産性本部は2018年12月19日、OECD(経済協力開発機構)のデータを使った労働生産性の国際比較調査の結果を発表しました。それによると2017年における日本の1時間あたりの労働生産性は47.5ドルと、先進7カ国(G7)の中では最下位となりました。日本の労働生産性は、過去47年間にわたって最下位が続いてきましたが、近年、働き方改革が国家的なテーマとなったことから、結果の改善が期待されていました。しかしながら、6位の英国とはまだかなりの差がついており、すぐにこれを縮めるのは難しそうです。

 日本では残業時間の削減が生産性の拡大につながると認識されており、企業の中には残業時間を一律にカットするところもありますが、日本の生産性が低いのは残業時間だけが原因ではありません。

 同本部では1時間あたりの生産性に加え、労働者1人あたりの生産性についても比較を行っていますが、こちらの比較でも日本はやはり先進国中、最下位となっています。日本人の総労働時間は近年、大幅に減少しており、他の先進国とほとんど変わりません。しかも日本は世界でもっとも休日が多い先進国のひとつとなっています。

 そうなると日本の生産性が低いのは、残業時間が長いことではなく、社員の数が多すぎることが原因である可能性が高まってきます。

 日本では大企業を中心に終身雇用が原則ですから、会社の事業内容が変わっても、従来の社員はそのまま残し、新しい事業に従事する社員を中途採用する傾向が顕著です。必然的に日本の会社は社員数が過大になり、これが生産性を押し下げる可能性があるわけです。

 リクルートワークス研究所の調査によると、日本の企業には、会社に所属していながら実質的に仕事がない、いわゆる「社内失業者」が400万人も在籍しているそうです。社内失業者の多くは正社員と考えられますから、計算上は正社員の11%が仕事がない状態で会社にいることになります。

 ここ数年、仕事をしない社員を揶揄する言葉として「働かないオジサン」というキーワードを目にする機会が多くなりましたが、日本企業が過剰雇用になっているのだとすると辻褄が合います。

 もし低生産性の要因が過剰雇用だった場合、いくら残業時間をカットしても成果は出ません。これまで日本社会が徹底して避けてきた雇用の流動化を検討する必要が出てくるわけですが、そうなってくると働き方改革は多くの人にとって不都合な政策となってしまうかもしれません。


(The Capital Tribune Japan)

最終更新:1/5(土) 11:02
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