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バブルの浪費自慢にウンザリ。ポスト平成お金の価値観

1/5(土) 11:00配信

BUSINESS INSIDER JAPAN

「若者のクルマ離れ」「アルコール離れ」、若者はモノではなく、体験(コト)にお金を払う……。それって本当?平成育ちはただ、お金を持っていないというだけでは?

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お金があれば、都心に住んでるよ!

「ねえ、ファーのコートを買わないで、亜紀さんはどうやってストレス発散するの?」

休憩時間中、ブランド品のウェブサイトをスマホでスクロールしながら上司が放った一言に、亜紀さん(32、仮名)は耳を疑った。

亜紀さんの職場は、都内の大手出版社だ。上司はブランド品が大好きな典型的なバブル世代。年収は軽く1000万円を超えている。

一方で亜紀さんは業務委託だ。職場には、20代や30代前半の非正規社員と、40代や50代のプロパー(正社員)という、見えないキャリアの格差が存在した。机を並べて同じ仕事をしていても、亜紀さんの月の給料は手取りで20万円ほど、もちろんボーナスもない。

上司がそれを知らないはずがない。「バカにされてるな」と感じた亜紀さんは、怒りを抑えながら「私、ストレスたまっていませんので」と突き返した。

この例に限らず、職場では上司世代(40~50代)からの無神経な発言が多かった、と亜紀さんは振り返る。

「(東京の23区外に住んでいる人に)どうして都心に住まないの?」

「(海外の長期バカンスが当然、というトーンで)年末年始、どこに旅行にいくの?」

「お金があったら、都心にも住んでるよ!って。『格差社会ですからね~』と軽く言ってみても、それがイヤミだとすらわかっていない」

浪費癖は、消費の楽しさを伝えるため?

上の世代の無神経な浪費自慢にはウンザリとしている20代~30代だが、コミュニケーションの断絶を埋めるのは、なかなか難しそうだ。

30代では毎年のようにイタリアに足を運び、グッチやフェラガモなどのブランド品を買ってきたというフリーライターの美智子さん(52、仮名)。

今はかつてほど買い物に熱をあげることはなくなったが、消費を繰り返してきたからこそ「いいものをいいと言える感覚が染み付いた」と、自分の過去をポジティブに捉えている。

「私は、すごくいい時代に生まれたなって思う。だけど環境の影響は大きいから、世代によって(消費の傾向が)変わるのは仕方がない。(下の世代は)かわいそうだなって思います」

また、1966年生まれで『負け犬の遠吠え』などで知られるエッセイストの酒井順子さんは、2018年12月に発売された『駄目な世代』で、こんな風に語っている。

「次第に、『バブルって感じですね~っ』と言われることにも、慣れてきた私。(中略)我々が消費の愉楽を下の世代に伝えないでいたら、我が国の内需はどうなる。お国の為に、我々は買い続けなくてはならんのだ!……と、単なる消費癖を、愛国心にすり替えたりもしているのです」

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