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桑田佳祐の頬に残された「偉大なキスマーク」 サザンが紅白で見せた夢舞台

1/6(日) 7:01配信

BuzzFeed Japan

幻の「胸さわぎのアカツキ」案

「胸さわぎの腰つき」よろしく、2人が腰をくねらせて踊る姿には、泣き笑いを禁じ得なかった。

「勝手にシンドバッド」のレコーディング当時、ディレクターからは「そんな言葉はない」と指摘され、「胸さわぎのアカツキ」「胸さわぎのムラサキ」「胸さわぎ残しつつ」といった代案が出されたという。

結局、桑田が意見を押し通して、現在の形に落ち着いたわけだが、この時ほど「胸さわぎの腰つき」でよかったと思えたことはない。

そうでなければ、桑田佳祐と松任谷由実の豪華すぎる「胸さわぎの腰つき」を拝むことはできなかったのだから。

大衆文化の「粋」が結集

歌い終えた桑田は「夢のなかにいるようでした。まさかユーミンさんやサブちゃんとご一緒できるなんて…ありがとうございます。最高です」と顔をほころばせた。

音楽史を織りなす縦糸と横糸。その結節点に陣取るサザンという存在の大きさをまざまざと見せつけられた思いだ。

大衆文化の「粋」が結集した、多幸感と祝祭感に満ちあふれるステージだった。

「平成の最終回」

平成最後の紅白を締めくくるにふさわしい華やかな舞台に、ネット上には「最終回感」を指摘する投稿が相次いだ。

《紅白が豪華すぎて、最終回感ハンパない…》

《紅白、平成の最終回感がすごかった》

平成に入って5ヶ月あまりがすぎた1989年6月、不世出の歌姫・美空ひばりはこの世を去った。この時、「昭和の終わり」を実感した人は少なくないはずだ。

同じように数十年後、人々が「平成の終わり」を回想する時、きっと紅白の「勝手にシンドバッド」を思い浮かべるに違いない。日本の歌謡史に燦然と輝く、記念碑的な一夜として。

希望の轍の行く先は

いま桑田の眼前には、どんな光景が広がっているのだろう。最後の「ひとり紅白」では、桑田のこんな決意表明が読み上げられた。

《歌は世につれ世は歌につれと言うが、世はあまり歌につれなくなった》

《弱さ、醜さ、狡さ…それら人間の業を肯定するのが流行歌なのだとしたら、私たち大衆音楽作家は、ここ数年いったい何をやって来たのだろう?》

《大衆とほどよくがっぷり四つに組み、新たな音楽を作り続けていくことを、私は辞めないだろう》

夢を乗せて走り続けるサザンの、「希望の轍」の行く先を見届けたい。

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最終更新:1/6(日) 12:03
BuzzFeed Japan

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