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レンタカーも牛丼も 24時間営業消えて生活は昭和40年代に逆戻り

1/9(水) 9:26配信

日刊ゲンダイDIGITAL

【2019年に大変動 モノ&サービスの現場】第2回

 先月10日、ニッポンレンタカーが全店舗で24時間営業を廃止した。「ライフスタイルの変化による早朝・深夜時間帯の需要減少」と「健康的なワークライフバランスの取れた働き方改革の推進」が理由だ。東京、神奈川の営業所では、全国に先駆けて6月から営業時間を見直している。これで全国の営業所が早朝から深夜までの長時間営業となった。

「1960年代から24時間営業を続けてきましたので、今回の判断に対しては、お客さまからも多くの意見を頂戴しています。確かに連休中などは遅い時間の需要が確実にありますし、仕事で早朝に利用したいという方もいらっしゃいます。今後は接客の質を向上するとともに、カーシェアのサービスで補完していく考えです」(営業企画部担当者)

 有人での24時間営業をやめる一方で、事前に予約しておけば営業時間外でもセルフで車をピックアップできるサービスを順次提供していく予定という。すでに首都圏ではサービスを開始している。

 同社に限らずレンタカー業界では深夜に閉める店が増えてきた。代わりに増えているのが、セルフサービスのカーシェアだ。オリックスが先鞭をつけ、タイムズ、三井のリパークといった時間貸し駐車場会社が参入。日産、トヨタ、ホンダといった大手自動車メーカーもあとを追っている。日本自動車工業会によると、2017年の四輪車新車販売台数は523万台で、1990年の777万台の7割以下に落ち込んだ。販売台数の減少をカーシェアでカバーしようという考えらしい。いずれにしろ従来型のレンタカーサービスはビジネスモデルの変化を迫られている格好だ。

■コンビニは無人営業に切り替え

 もっとも、有人による24時間営業というスタイルは、どの分野でも旧時代のサービスになりつつある。

 年中無休だった牛丼チェーンやファミリーレストランは、当たり前のように夜中に閉店する店が急増。ロイヤルホストは一昨年の1月に東京・府中東店で営業時間を見直したのを最後に、24時間営業の店がなくなった。スーパーも、最もニーズがありそうな都心の六本木や麻布ですら、24時間営業の廃止が広がっている。

 さすがにコンビニは24時間営業を続けているが、こちらも有人での営業を無人に切り替えていく構え。いつでも好きな時間にあらゆるモノを買えるという都心暮らしのメリットは薄れてしまった。経済ジャーナリストの松崎隆司氏は、「日本全体が昭和40年代ぐらいの暮らしに逆戻りです」と指摘する。

「今は人手がいないから、24時間営業したくてもやれない状況です。無人に切り替えられるところは進めていくのでしょうが、それも限界がある。いろんな店が閉まっていれば、だれも夜に出歩かなくなります。健全な姿といえばそうですが、みんなが家でおとなしくしていれば、消費は確実に冷え込みます。人とモノの動きが急激に鈍くなる。これは経済全体にとって大打撃で、不況に拍車がかかる恐れも濃厚です」(松崎隆司氏)

 元号は新しくなるが、暮らしぶりは昭和で経済はシュリンクする――めでたさも正月で終わりか。

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