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東証が株式市場再編に乗り出す 実現すれば東証1部の7割が降格する可能性も

1/9(水) 11:40配信

THE PAGE

 東証が、株式市場の大胆な再編に乗り出そうとしています。場合によっては、東証1部に上場している企業の7割が降格になるという話も出ていますが、市場の再編はあらゆる方面に影響を与える可能性があるため、一筋縄ではいかないかもしれません。

 現在、東証は1部、2部、ジャスダック、マザーズという4つの株式市場を運営しています。再編の焦点となっているのは1部と2部の区分、ジャスダックとマザーズの区分の2つです。

 1部と2部は時価総額や株主数などによって区分されており、時価総額の大きい企業が1部に上場するというルールになっています。1部と2部に上場している企業数は2600社ほどになりますが、このうちの8割を超える2130社が1部となっており、圧倒的に1部に偏っているのが現状です。

 では1部上場企業は皆、大きな時価総額を持っているのかというとそうではありません。例えばトヨタ自動車の時価総額は20兆円もありますが、同じ1部上場企業でも時価総額が小さいところは数十億円と、トヨタの数千分の一しかありません。1部上場のハードルを下げすぎたのが原因ですが、ここまで時価総額に違いが生じていると、市場運営にも歪みが出てきます。

 新興企業向けのジャスダックとマザーズについては区分の違いが不明確という問題がありました。ジャスダックはもともと店頭市場がその源泉となっており、東証が運営していた市場ではありません。東証がジャスダックを吸収したという経緯がありますから、どこかのタイミングで再編が必要であるというのは、以前から指摘されていたことです。

 これに加えて日本では、諸外国と比較してそもそも上場企業が多すぎるという問題もあります。東証1部の時価総額は620兆円、ニューヨーク証券取引所は2700兆円と4倍以上の開きがありますが、ニューヨーク市場に上場している企業数はわずか2400社しかありません。マザーズは今や、世界でもっとも簡単に上場できる安易な市場のひとつとなっており、十分な経営体制を持っていないベンチャー企業までもが上場している状況です。

 東証ではジャスダックと2部を統合し中堅企業向け市場を創設、大企業向けの1部市場と新興企業向けのマザーズという3市場体制にすることを検討していますが、実現は容易ではありません。降格企業からの反発が予想されることに加え、TOPIXなどに連動する投信の値動きにも影響を与える可能性があります。統合を進めるにしても、それなりの時間をかける必要がありそうです。


(The Capital Tribune Japan)

最終更新:1/9(水) 11:40
THE PAGE

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