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学習塾の倒産、過去最多を記録

1/9(水) 15:33配信

帝国データバンク

大手との競合や講師不足で倒産増加

 厚生労働省によると、2017年の出生数は94万6065人となり、過去最少を更新している。昨年、学研ホールディングスと市進ホールディングスを中心に、全国の約130社以上の学習塾や教材会社が参加する新連合「教育アライアンスネットワーク」を発足。少子化や教育改革に対応すべく、教育関連業者の連携や再編が加速している。近時は、少子化による生徒数の減少に加え、講師不足や後継者難といった問題を抱える事業者が多く、教育関連業者の倒産が増加している。

 帝国データバンクでは、2008年以降の教育関連業者の倒産動向(負債1000万以上、法的整理のみ)について、集計・分析した。

※教育関連業者とは、教育関連サービス(学習塾、予備校、語学教室、資格取得スクールなど)を主業とする企業(学校法人も含む)

2018年の倒産件数は91件、4年連続の増加

 2018年の教育関連業者の倒産件数は91件となり、リーマン・ショック後の2009年(93件)に続き過去2番目の高水準となった。2015年以降、4年連続で増加している。中小規模業者は生徒数の減少に加え、人手不足で人件費コストが嵩み、経営環境が悪化している。

 一方、負債合計は27億6300万円となり、過去10年で最小となった。

「家庭教師・各種スクール」の倒産が36件発生

 業態別の内訳をみると、2018年は個人教授業である「家庭教師・各種スクール」(36件)が最多となった。講師のレベルにバラつきがある家庭教師から少人数制の個別指導塾に人気がシフトしている。次いで「学習塾」は過去最多の35件となり、増加傾向が続いている。

中小規模業者は淘汰が進む可能性も

 「学習塾」は、人手不足による人件費の高騰や同業との競合が激化。少子化ではあるものの、子ども一人当たりの教育費が上昇しており、受験比率の高い東京都心部では月額10万円が相場と言われている。

 2020年度から新たな教育改革が始まり、小学校では「プログラミング教育」が必修となり、3年生から「外国語活動」がスタートする。大学入試は現在のセンター試験に代わって「大学入試共通テスト」が導入され、「思考力」が問われるようになる。新たな指導法や教材の開発コストが重荷となり、教育関連業者の連携や再編が加速している。クチコミや知名度が集客を大きく左右する業界だけに、中小規模業者の淘汰が進む可能性がある。

最終更新:1/9(水) 15:33
帝国データバンク

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