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「あおり運転」殺人、被告が殺意否認へ 大阪地裁支部

1/10(木) 21:27配信

朝日新聞デジタル

 堺市南区で昨年7月、大型バイクに「あおり運転」を続けた末、車で追突してバイクの男性を死亡させたとして殺人罪に問われた同区の警備員、中村精寛(あきひろ)被告(40)の裁判員裁判が15日、大阪地裁堺支部(安永武央裁判長)で始まる。争点や証拠を絞り込む公判前整理手続きが10日に終わり、公判で被告側は殺意を否認する見通しだ。

 起訴状によると、中村被告は昨年7月2日午後7時35分ごろ、堺市南区の大阪府道で乗用車を運転中、大学4年の高田拓海さん(当時22)=同市西区=運転の大型バイクに追い抜かれたことに立腹。バイクを追跡し、高田さんを死亡させるかもしれないと認識しながら、約1分後に車を時速96~97キロで故意にバイクに追突・転倒させ、高田さんを殺害したとされる。

 中村被告は捜査段階で、「車線変更のために後方に注意を取られて当たった」と故意に追突したことを否認。しかし大阪地検堺支部は、被告の車のドライブレコーダーに、バイクに追い抜かれた直後から約1キロ、1分間にわたって加速や急接近をしながらクラクションやパッシングを繰り返すなど、あおり運転でバイクを追う記録があった点や、車線変更後にしばらく走ってから追突した点などから殺意があったと判断した。

 大阪地裁堺支部は昨年9月から7回開いた公判前整理手続きで、争点を殺意の有無に絞り込んだ。被告は「あえて追突したわけではない」などと主張するとみられ、今月17日までの3回の公判で証人尋問や被告人質問などを行って結審。25日に判決を言い渡す。

 あおり運転をめぐっては、東名高速の路上で2017年6月、「あおり運転」で停車させられたワゴン車の夫婦がトラックに追突されて死亡した事故で、横浜地裁が昨年12月に危険運転致死傷罪の成立を認め、被告に懲役18年の判決を言い渡した。警察庁は昨年1月、悪質ドライバーを積極的に摘発するよう全国の警察に通達していた。(坂東慎一郎)

朝日新聞社

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