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孤立深める2期目 ベネズエラ・マドゥロ政権 混乱収束の兆しなし 難民危機

1/10(木) 19:18配信

産経新聞

 【ニューヨーク=上塚真由】南米の産油国、ベネズエラで独裁色を強めるマドゥロ大統領(56)が10日、2期目(2019~25年)の就任式を迎える。深刻な経済危機で国民が困窮を強いられる中、昨年5月の大統領選では有力野党候補を排除する強硬な手段を取り、再選を果たした。民主主義の尊重を求める米国や南米の一部の国はマドゥロ政権への圧力を強化するが、政治、経済の混乱が収拾する兆しは見えていない。

 昨年5月の大統領選以降、国際社会のマドゥロ政権への非難は一段と強まっている。ベネズエラの民主化を求める米州諸国で作る「リマ・グループ」は今月4日、大統領選の結果には正当性がないとして2期目の就任を認めないとする非難声明を発表。声明にはペルーやブラジル、カナダなど13カ国が名を連ねた。

 これに対し、マドゥロ氏は9日、「48時間以内に方針を訂正しなければ、最も厳しい緊急の外交的措置を取る」と警告。措置の内容は明らかにしなかったが、関係国を強く牽制した。

 トランプ米政権も選挙結果を承認しておらず、今月8日にベネズエラの元政府高官や民間企業などに、大規模な汚職に関与したとして追加の経済制裁を発動した。米国の対ベネズエラ政策は経済制裁が柱だが、トランプ氏は昨年9月の国連総会で記者団に軍事介入の可能性を問われ、「米軍が決断すれば、とても簡単に転覆させることができる」と発言し、波紋を呼んだ。

 国際的な支援が見込めない中、物資や外貨不足が加速し、国民は想像を絶する物価上昇に苦しみ続ける。昨年12月の統計で年間のインフレ率は169万8488%を記録。月間のインフレ率は144%と、同9月のピーク時(233%)から少し落ち着いたが、国際通貨基金(IMF)は19年中に年間のインフレ率が1000万%に達すると予測する。難民流出も深刻で国連は昨年11月、ベネズエラから周辺国に逃れた人が人口の1割に当たる300万人に達したと発表した。

 ベネズエラの民間調査機関の最新の世論調査によると、マドゥロ氏の支持率は19%まで低下。故チャベス前大統領の支持基盤だった貧困層が離れているとされ「マドゥロ氏に不満を抱える国民は増えているが、政府の弾圧を恐れ、大規模な抗議活動には広がらない」(現地外交筋)という。

 マドゥロ氏は17年8月に政権派のみで構成される制憲議会を発足させ、野党が多数派を占める国会から権限を剥奪し、独裁体制を確立した。ベネズエラ情勢に詳しい米南部ルイジアナ州のテュレーン大学のデビッド・スミルダ教授は「経済、政治的な危機から脱するのは非常に難しい」としたうえで、「唯一の希望は分裂している野党連合がまとまり、国際社会とともにマドゥロ政権への圧力を強めていくことだ」と指摘した。

最終更新:1/10(木) 19:18
産経新聞

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