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北方領土問題でロシア、安倍首相に抗議 「日本側シナリオの押しつけだ」

1/10(木) 23:10配信

産経新聞

 【モスクワ=小野田雄一】ロシアのモルグロフ外務次官は9日、上月豊久(こうづき・とよひさ)駐露大使を露外務省に呼び、安倍晋三首相が4日の年頭記者会見で「北方領土に住むロシア人に帰属が日本に変わることを理解していただく」などと述べたことについて、「一方的なシナリオの押しつけだ」と抗議の意を示した。露外務省が同日、明らかにした。

 日露平和条約締結に向けた領土交渉の本格化を前に、日本側を牽制する意図があるとみられる。

 露外務省はまた「日本政府が北方領土をめぐる賠償請求の相互放棄をロシアに提案する方針を固めた」とした日本での一部報道や、「北方領土は占領されている」とする日本側の発言に言及。「これらは『1956年の日ソ共同宣言に基づいて領土帰属交渉を加速させる』とした両国の合意の本質を歪曲する発言で、平和条約締結に向けた交渉環境を悪化させるものだ」と不快感を示した。

 これに対し、菅義偉(すが・よしひで)官房長官は10日の会見で「モルグロフ氏に上月大使からわが国の考え方を説明した」と述べた。具体的なやりとりについては「(コメントを)控える」とした。

 日露交渉をめぐっては、14日にモスクワで河野太郎外相とラブロフ露外相が会談。今月下旬には安倍首相とプーチン露大統領との首脳会談も予定されている。ただ、北方領土についてロシア側は「第二次大戦の結果としてロシア領になったという事実を日本が認めない限り、交渉は出発できない」などと日本に受け入れがたい条件を示しており、交渉は難航も予想される。

最終更新:1/10(木) 23:10
産経新聞

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