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刑務所に3年入ることになった兄 税金は家族が払うべき?

1/10(木) 8:49配信

税理士ドットコム

兄が3年ほど刑務所に行くことになりました。だれが兄の所得税や市民税を支払えばよいのでしょうかーー。こんな相談が弁護士ドットコムに寄せられました。

刑務所に入ってしまった家族の税金を心配する声は、ネット上でも複数あがっています。
「本人あてに税金の督促状がたくさん届いています。どうすればいいのかわからない」、「家族が税金を払わなければいけないのでしょうか。正直、私にも余裕はありません」など、困っている家族が少なくないようです。

刑務作業でもらう作業報奨金は微々たるもの。服役中に所得税や住民税、固定資産税などを支払うことはむずかしくなります。家族が刑務所に入った場合、税金の支払いはどのようにすればよいのでしょうか。松本佳之税理士に聞きました。

●家族が税金を支払う義務はない

ーー刑務所に入った場合も税金を支払わなければならないのでしょうか

「多くの税金は担税力(税金を負担することができる力)に応じて課せられます。所得が多い人や資産を多く持っている人は税金をより多く払うことができますよね。

つまり、所得がある場合は所得税、住民税を、資産がある場合は固定資産税といった税金を支払わなければなりません。刑務所に入ることになったとしても、基本的には同じ考え方となります」

ーー督促状が届き、心配している家族もいるようです。家族に税金を支払う義務はあるのでしょうか

「税金は本人が負担すべきものですので、家族が支払う義務はありません。しかし、督促状などを放置していると延滞税・延滞金が課せられたり、場合によっては本人の資産が差し押さえられてしまう可能性もあります。

督促状などは放置せず、本人や税務署・市役所などと相談しながら対応するとよいのではないでしょうか」

●収入が作業報奨金のみであれば「それほど心配する必要なし」

ーー刑務所に入った場合、税金の減免措置をうけることはできるのでしょうか

「所得税や住民税などの税金は所得や資産によってかかるものです。刑務所にいるからという理由でこれを減免すると、印税や配当、不動産の収入など刑務所にいながらにして多額の所得がある人も同様に減免されることとなり、かえって不公平な結果になりかねません。

一方でそのような所得がなく、収入が作業報奨金だけであれば、各種控除を適用した結果、所得税や住民税は生じないと思われますので、それほど心配する必要はないでしょう」

【取材協力税理士】
松本佳之税理士
税理士・公認会計士。みんなの会計事務所(大阪市)代表。「税理士のノウハウを会社成長の力に」をモットーに、大阪で起業支援、中小・ベンチャー企業の支援や税務の他、個人確定申告、相続・相続対策等の税務業務を手掛ける。
事務所名 :みんなの会計事務所
事務所URL: https://www.office-kitahama.jp/

(税理士ドットコム トピックス)

弁護士ドットコムニュース編集部

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