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「女の時代、なんていらない?」百貨店の広告が物議 女性をリスペクトしたつもりだったが、何が問題?

1/10(木) 17:30配信

THE PAGE

 「西武・そごう」によるキャンペーン広告がネット上でちょっとした物議を醸しています。女性の顔にパイがぶつけられ、「女の時代、なんていらない?」というコピーが付けられているのですが、何が問題視されているのでしょうか。

 キャンペーン動画では女優の安藤サクラさんが扮する主人公の女性が、パイを顔に投げつけられながら、「女だから、強要される。」「女だから、無視される。」「女だから、減点される。」と、社会の現状を疑問視する言葉をつぶやきます。そして「活躍だ、進出だ、ともてはやされるだけの『女の時代』なら、永久に来なくていいと私たちは思う」というメッセージが発信されます。

 男女平等と言いながら、女性は都合よく利用されるだけであり、重要なところでは結局、差別されるという現状に異議を唱える内容ですから、一見すると、炎上騒ぎを引き起こすようには思えませんが、この広告に対する批判が少なからず上がっています。

 もっとも多いのは、意外にも女性の社会進出を積極的に主張している人たちからのものです。確かに動画の前半は現状に対する批判となっていますが、最後は「わたしは、私」と締めくくっており、状況を打破しようという内容にはなっていません。この流れのままでは、男女差別が続く現状を肯定することになってしまうというところが問題視されているようです。

 もうひとつはパイを投げつけられるというビジュアルに対する批判です。純粋に不愉快という声もありますし、女性に対する暴力的な接し方を可視化しているとの声も出ているようです。

 企業の広告は時に社会に対して大きな影響を及ぼしますが、あくまで広告を出す目的はビジネスですから、最終的に商品やサービスが売れなければ意味がありません。したがって、特定の社会階層や集団などに対する批判を主要なメッセージにすることは一般論として難しいですから、冒頭の勢いとは裏腹に、尻すぼみになってしまうのも致し方ないことかもしれません。

 しかしながら、近年、客数の減少に悩まされる百貨店業界としては、炎上とはいえ大きな話題になったことで、一定の効果は得られたと考えることもできるでしょう。


(The Capital Tribune Japan)

最終更新:1/10(木) 17:30
THE PAGE

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