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(朝鮮日報日本語版) 【社説】文在寅政権下で対米・対中・対日外交は行われているのか

1/10(木) 8:31配信

朝鮮日報日本語版

 北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長は8日、中国の習近平・国家主席と会談し、9日も昼食を共にした。2回目の米朝首脳会談を前に、中国に対して自分たちへの支持と支援を要請したのだろう。北朝鮮における貿易のおよそ90パーセントを占める中国と直接話をするだけで、北朝鮮としては米国との交渉で強気に出ることができる。北朝鮮における核開発の最大の被害者となる韓国は本来なら外交に最大限の力を尽くし、金正恩氏と習主席との会談ではその息づかいまで把握しようと東奔西走するのが当然あるべき姿だ。ところが中国との外交で中心的な役割を果たすべき北京駐在の韓国大使は今空席だ。8日に前任の盧英敏(ノ・ヨンミン)氏が韓国大統領府の秘書室長に就任したためだ。盧室長は「仕事は終わらせてきた」とコメントしたが、実際は中朝首脳会談が実施される前に帰国したため、何の仕事を終わらせたのかさっぱりわからない。金正恩氏は昨年6月にも3回目の訪中を行っているが、その時も当時大使を務めていた盧室長は韓国国内の地元で休暇を取っていた。中国は組織の序列を重視するため、たとえ大国の大使であっても中国政府高官に会うのは非常に難しい。実務担当者しか残っていない北京の韓国大使館に外交を行う能力などあるだろうか。

 中国は北朝鮮の核開発に賛成しているわけではないが、それ以上にアジア全体の覇権の方に関心が高い。つまり北核廃棄よりも韓米同盟の破棄や在韓米軍の削減・撤収を優先しているのだ。また中国は韓国を自らの思い通り操るため、文在寅(ムン・ジェイン)大統領を露骨に冷遇し、文大統領が派遣した特使も見せつけるかのように下座に座らせた。しかし韓国政府がこれに抗議したという話も伝わってこない。逆に米国の最新鋭地上配備型迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD)」の韓国配備による対立を収束させるという口実で、THAADについてはいわゆる「三不(米国のミサイル防衛に参加しない、米韓日同盟に参加しない、追加配備をしない)」を文書で確約させた。これも今後の韓国の安全保障に長く悪影響を及ぼすだろう。つまり韓国政府による中国との外交は外交とは言えず、中国の一方的な横暴にただ引きずられているだけだ。そのような中で金正恩氏が中国を訪問したが、前回に続いて今回も韓国大使は北京にいなかった。

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