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スルメイカ不漁 県内スーパー価格1.5~2倍

1/11(金) 5:00配信

北日本新聞

 富山湾でスルメイカが不漁となっている。他のイカと比べて安価なスルメイカが大きく値上がりし、県内のスーパーでは「高くて買えない」という消費者の声も。1月に入っても漁獲量が伸びず、漁業関係者は不安を募らせる。富山の代表的な珍味である黒作りの価格にも影響している。

 サンショウ栄町店(富山市栄町)で販売する県産スルメイカの価格は、昨年の約2倍。買い求めやすい少量パックも提供するが、売れ行きは低調だ。同市に住む50代の女性会社員は「母が好きでよく買うけど、今日は高いのでやめておこうかな…」と売り場を後にした。同店の海産物の仕入れを担当する上田康さんは「3、4年ほど前から全国的な不漁が続いており、県産しか入らず仕入れ値も高い」と話す。

 大阪屋ショップ(同市赤田)では、安値だった4年前と比べて約1・5倍の価格で販売。黒崎鮮魚(同市寺島)は売れ行きが伸びないため、仕入れ量を例年の4分の1に減らした。卸売の富冷(同市掛尾町)によると、市場に出回る量が少なく高値が続いているという。

 県水産研究所(滑川市高塚)は、1~2月のスルメイカの漁獲量が過去10年の平均(777トン)を下回る591~732トンになると予想。日本海の水温の高さが要因という。北川慎介主任研究員は「富山は毎年漁獲量の変動が大きいので、来年以降の予想は難しい」と言う。

 漁港では不安の声が上がった。氷見漁業協同組合(氷見市比美町)の担当者は「今年はなかなか取れないね」とぽつり。1月中にブリ漁が終わり、スルメイカやイワシの漁が主となるため「今後も不漁が続くと厳しい」と語った。

 富山を代表する珍味、イカの黒作りを製造販売する蛯米水産加工(富山市四方新)も高値に苦しんでいる。3年前に運送コストを抑えるため、使用するスルメイカを北海道産から富山県産に変更。商品の容量を減らして販売価格を2・5倍に引き上げた。蛯谷正俊社長は「値上げ以降売れ行きが伸びず、厳しい状況が続いている」と話した。

 (社会部・相川有希美、野村達也)

北日本新聞社

最終更新:1/11(金) 10:59
北日本新聞

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