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働く妻と専業主婦では「生涯収入」の差は1億円を超える

1/11(金) 9:26配信

日刊ゲンダイDIGITAL

【55歳から始める老後破産を防ぐ知恵】

 どのような形であれ、定年後に自分が働くことは、“老後破産対策”効果が大きいことは前回触れた。同時に考えて欲しいのが、“妻も働くこと”だ。

 かつて、多くの男性は“妻は家にいてほしい”、一方、女性は“専業主婦になりたい”――願望が普通にあった。サザエさんの時代ですね。

 平成、いや、あと数カ月で新しい元号に変わるこれからの時代は、専業主婦が激減して妻が働く時代になるのは間違いありません。

 いまここに、間もなく還暦を迎える2人の女性がいるとします。A子さんは、大学卒業後、すぐに結婚して専業主婦に。その同級生で大学卒業後に正社員になり、結婚後も共働きで働いてきたB子さんです。

 2人の公的年金も含めた生涯収入の差がどれくらいになるかご存じですか?

 答えは、《1億~1億4000万円》くらい。

 驚くほど大きな差があるということを忘れないでください。

 一方、総務省の家計調査によると、高齢者夫婦無職世帯(住宅ローンを完済した持ち家に住む)の1カ月の支出額は約26万円です。この数字は、よく用いられるので、ご存じの方も多いでしょう。

 65歳以降、100歳まであと35年間生きると考えると、総支出額は1億920万円になります。万が一のことを考え、プラス1000万円の余裕資金が欲しいので、合計1億2000万円ほど。

 対して、入ってくる年金額はどうでしょう。個人差はあるものの、会社員の夫と専業主婦(基礎年金のみ)の家庭は、厚労省の想定モデルでは月22万円です。同様に35年間で9240万円。ただし、今後の経済情勢を考えて1割は少なく見積もると、約8300万円。ざっくり、約3700万円が不足する計算になります。

 一方、夫婦ともにリタイアするまで会社員で働いた場合、年金収入は月27万円ほどが見込めるかと思われます。35年で1億1340万円。やはり、1割減と考えて約1億200万円。こちらは、1800万円足りない計算です。妻の働きにより2000万円弱も用意するお金は異なるのだ。こちらの夫婦は、それぞれ退職金も期待できるわけで、合計すると不足する心配はないでしょう。

 妻が高収入であった場合、世帯の年金収入は月に30万円を超えるケースもあります。こうなれば、老後は余裕しゃくしゃく。共働き夫婦は経済的にかくも強いのです。

(横山光昭/家計再生コンサルタント)

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