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2億3千万円の趣旨、JOC側と仏当局で対立

1/11(金) 21:58配信

産経新聞

 2020年東京五輪招致を巡る贈収賄疑惑で、仏司法当局が日本オリンピック委員会(JOC)の竹田恒和会長に対する捜査開始を決定したと報じられた11日、関係者からは影響を懸念する声があがった。JOC側が「違法性はなかった」としたコンサルタント会社、ブラックタイディングス社(BT社)への送金内容を仏当局はどう判断するのか。五輪本番に向けた準備が加速する中、イメージダウンは避けられない。

【写真】竹田恒和JOC会長

 JOCの竹田会長は「正当な支払い」と主張し、仏当局は「賄賂だ」と真っ向から対立する。2020年東京五輪招致のコンサルタント契約をめぐる捜査は、13年に東京招致委員会がシンガポールのコンサル会社に送金した約2億3千万円の趣旨を、仏当局がどこまで解明できるかが焦点となる。

 JOCの調査チームが16年9月に公表した調査報告書は「違法性なし」「疑惑は払拭できた」としている。関係者のパソコンのデータ分析や契約書などの証拠書類を分析。34人の関係者に行ったヒアリングでは、全員が「贈賄」の意図を否定したという。

 しかし、送金先となったBT社の経営者、資金が渡ったとされるラミン・ディアク前国際陸連会長やその息子とは接触できなかった。BT社にはアジアや中東の情勢分析を依頼しながら、「使途は未確認」(報告書)とされており、調査は不十分だったといえる。

 コンサル契約は13年7月と同年10月。9月の招致決定時をはさんでおり、2度目の送金はロビー活動における「成功報酬」として支払われたとされる。一方、1度目の契約は、当時の招致委理事長だった竹田氏が契約の全容を知らずにサインしたという。竹田氏は疑惑を一貫して否定しているが、招致決定の経緯には不透明な部分が残されており、大会機運醸成にも影響は出かねない。

 ディアク氏の息子はロシア選手のドーピング隠蔽をめぐり国際刑事警察機構(ICPO)から国際指名手配を受けている人物だ。仮にディアク父子に仏司法当局の捜査が及べば、JOCの調査結果が根底から覆ることもあり得る。(東京五輪取材班)

最終更新:1/11(金) 23:47
産経新聞

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