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タンス預金は資産防衛策として万全か?そもそも現金を持つことの意味は?

1/11(金) 8:30配信

ファイナンシャルフィールド

国の財政赤字は大きくなる一方で、将来の一層の増税が懸念されています。

いつか財産税のようなものが導入されるのではないかという恐れから、タンス預金をしている人も少なくないかもしれません。確かに、タンス預金なら政府から資産を隠しておくことが可能です。しかし、そこにリスクはないのでしょうか?

タンス預金のリスクとは?

すぐに思いつくタンス預金のリスクとしては、火災や盗難といったものがあります。火災保険に入っていたとしても、自宅にある現金が燃えてしまった場合は、補償の対象とは通常なりません。盗難が火災保険でカバーされている場合には現金も補償対象となるものが多いのですが、ほとんどの場合、その保証額には20万円程度の上限がついています。多額のタンス預金には、保管上のリスクがあるのです。

保管以外のリスクとしては、そのお金が使えなくなるというリスクが考えられます。紙幣廃止や新紙幣発行による旧紙幣の流通停止といったことがあれば、タンスに眠るお金は、新紙幣や別の金額の紙幣に交換しなければ使えなくなってしまいます。現時点ではそうした事態が近く起こるとは想定しにくいものの、可能性を全く排除できないと感じさせる事柄もあります。

海外では高額紙幣を廃止する国は少なくない

インドでは2016年11月、当時の最高額紙幣だった1000ルピー(日本円で約1600円)と、その次に高額だった500ルピーの紙幣の利用停止を、モディ首相がテレビ演説で突然発表しました。日本で言えば、1万円札と5千円札が一夜にして使用停止となるような過激な措置です。目的は、巨大な地下経済に流れている不正資金の根絶だったとされます。

代わりに2000ルピー札と新たな500ルピー札が発行されましたが、交換もそれほどスムーズにはいかず、現金決済が9割を占めていたインドでは経済的なダメージも小さくありませんでした。しかし、高額紙幣の廃止はとにかくも完遂されました。

高額紙幣は脱税やマネーロンダリングに使われることが多いため、インド以外にも廃止に踏み切った国は少なくありません。カナダでは2000年に1000カナダドル札(約8万2千円)が廃止され、スウェーデンでは2013年に1000クローナ札(約1万2千円)が廃止されました。シンガポールも2014年に1万シンガポールドル札(約8万1千円)を廃止しています。

EUでは今年いっぱいで500ユーロ札(約6万3千円)の発行を停止することが決定されていますが、英国では2010年から既に同札の使用に制限を課していました。ただしEUの場合はインドとは違い、500ユーロ札は今後も法定通貨として使用することは可能です。

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