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政権、選挙への影響懸念=野党追及、国会の火種に―勤労統計不正

1/12(土) 7:03配信

時事通信

 厚生労働省が毎月勤労統計を誤った手法で調査した問題は、今月下旬召集の通常国会で与野党対立の火種となりそうだ。

 政府・与党は4月の統一地方選や夏の参院選への影響を懸念し、沈静化に向けて対応を急ぐが、野党は安倍政権の失態として徹底追及する方針だ。

 「甚だ遺憾であり、国民に迷惑を掛けたことを深くおわびしたい」。菅義偉官房長官は11日の記者会見で率直に謝罪した。これに先立つ各府省事務次官を集めた会議でも「政府全体として反省しなければいけない」と語った。

 毎月勤労統計の結果は、雇用保険や労災保険などの支給額の算出根拠となる。生活に直結するため国民の関心は高く、政府が対応を誤れば統一地方選や参院選でしっぺ返しを食らうのは必至。自民党幹部は「本来もらえるものがもらえなかったという話だ。心証は非常に悪い」と嘆いた。

 与党の危機感は強く、自民党の森山裕国対委員長は「なぜ長年にわたって(誤りが)なされてきたか、(国会)審議を通じて明確にしなければならない」と記者団に強調。野党が求める閉会中審査に応じる方針だ。与党として看過しない姿勢を示し、国会召集前に「ガス抜き」を図りたい考えとみられる。

 厚労省の調査をめぐっては、昨年も裁量労働制に関する不適切データが発覚し、政府は働き方改革関連法から裁量労働制の対象拡大部分の削除を強いられた。新たな同省の不祥事について、公明党の斉藤鉄夫幹事長は記者団に「最も困っている人たちに打撃を与える」と不満をあらわにし、第三者機関による原因究明を求めた。

 主要野党は、安倍政権を追い込む材料になり得るとみて勢いづいている。立憲民主党の長妻昭代表代行は記者団に「国家としての信頼性を揺るがしかねない大きな問題だ」と批判。共産党の小池晃書記局長は「極めて悪質な隠蔽(いんぺい)である可能性が高い」と断じた。

 野党には「通常国会はこれ一色になる」(立憲幹部)との見方もあり、徹底追及によって政権への攻勢を強め、統一地方選や参院選につなげたい考えだ。 

最終更新:1/12(土) 14:48
時事通信

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