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災害支援で広がった世界の輪 神戸・長田での追悼行事に集結へ

1/12(土) 16:00配信

神戸新聞NEXT

 神戸市長田区の教会で17日にある阪神・淡路大震災24年の追悼行事に、火山の噴火が続くインドネシアと1999年に大地震に見舞われた台湾でそれぞれ復興や防災に尽力した人たちが参加する。同区のラジオ局や教会などから支援を受けたのが縁。午前5時46分、同区の住民らとともに阪神・淡路の犠牲者を悼む。(田中宏樹)

【写真】阪神・淡路大震災時に市民救った「白い巨人」


 インドネシアのジャワ島中部のムラピ山では2010年に300人以上が亡くなる噴火が起きた。

 阪神・淡路を契機に生まれた多文化・多言語コミュニティー放送局「FMわぃわぃ」(神戸市長田区)は災害後、同山周辺などで地元ラジオ局と協力し、防災意識を高める取り組みを展開。火砕流や土石流が起きた際の対応をイラストで示したカードで子ども向けワークショップを開いたり、防災の知恵を交えた伝統芸能の公演を企画したりした。

 13年にスマトラ島北部で起きた噴火では、土石流などの情報を住民に伝えるため災害ラジオ局を開いた。官民協力も進め、インドネシア政府は18年10月、初めて臨時放送局の開設免許を交付した。同国では昨年12月にも噴火による津波で多数の犠牲者が出ており、FMわぃわぃ理事の日比野純一さん(56)が現在も取り組みを継続している。

 来神するのはコミュニティーラジオ協会のシナム・スタルノ代表(39)ら3人。日比野さんは「みんなこの日は気持ちを一つにして24年前に思いをはせる。人と人とのつながりの大切さを感じ、コミュニティー放送局がどのように根付いたかを知ってほしい」と話す。

 一方、台湾中部大地震では、カトリックたかとり教会(同区)からペーパードームが移設された。1995年9月にできた紙製の建築物で、被災者らが集うなど阪神・淡路からの復興を目指すシンボルとなった。ドームの移送費や再建費を両地域で互いに負担し、08年の完成式典には長田の住民らも足を運んだ。今回は、大地震から20年ということもあり、台湾側の窓口となった「新故郷文教基金会」の理事長らが来神する。

 一行は17日、同教会で震災の発生時刻を迎え、その後、JR新長田駅南での追悼行事に足を運ぶ。ドーム移設を機に同区住民らが発足した「被災地市民交流会」は、台湾の関係者らと当時の思い出を語り合う会を催す。同会代表の垂水英司さん(78)は「次世代へ交流をどのように引き継げるかを考える機会にもしたい」と話した。

最終更新:1/12(土) 16:12
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