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推定利回り6~8%に熱視線 トランクルーム投資は儲かるか

1/12(土) 9:26配信

日刊ゲンダイDIGITAL

“10%前後の利回りを期待できる”という触れ込みで、数年前からコインランドリー投資がサラリーマンの副業として注目されている。ただ、おいしい話には誰もが飛びつきたがる。コインランドリーが乱立し、儲けが減って苦戦する個人投資家も増えているようだ。

 最近、新手の投資として熱視線が注がれているのがトランクルーム投資だ。建築ラッシュで東京都心の賃貸マンションの想定利回りは4%台に低下。矢野経済研究所によると、トランクルーム投資は推定6~8%の利回りが見込めるといい、相対的に魅力のある投資先に映るようだ。トランクルームの市場規模はこの10年間で継続的に6~9%の成長を続けてきたが、さらなる需要増も予想されているという。

「当社は現在、首都圏のエリアに80店舗のトランクルームを展開しています。これを7年後には200店舗に増やす方針です。ニーズが増えているのは都心への一極集中が考えられます。住居スペースが年々狭くなっているため、レンタル収納スペースを趣味の道具やコレクション、洋服や家電など季節品の置き場所にする人が増えているのだろうと分析しています」(トランクルーム「プライベートBOX」を運営する京葉物流の担当者)

 トランクルームは設備更新費がほとんどかからず、一度荷物を預かると退去が少ない。しかも、生活するわけではないので、駅からの距離や方角はそれほど問われないという。それこそ、うなぎの寝床みたいな場所でも建設できるのが業者側にとっては強みだ。

■REIT設立の動きも

 今は賃貸マンションに代わる投資商品として資産家が3000万から3億円でトランクルームを“1棟買い”するケースがほとんど。最近は機関投資家も注目しており、個人が小口で投資できるような不動産投資信託(REIT)の設立を目指す動きもある。今年はいよいよ熱を帯びる可能性もありそうだ。

 このトランクルーム投資、一般的な個人投資家も飛びついていいものなのだろうか。

 住宅ジャーナリストの榊淳司氏が言う。

「トランクルームという不動産の利用形態は日本では比較的新しくて、まだ確立されていないといえます。米国では2兆円産業になっているそうなので、今後、日本でも数千億円規模に伸びるはずです。今のところ投資先としては玉石混交なので、おいしいところがあるでしょう。ただ、日本はこれから大きな経済成長が見込めないということを忘れてはいけません。いずれ景気が悪くなると、トランクルームの需要も頭打ちになります。また参入障壁が低いので激しい競争地獄が始まると推測できます。ですから、投資するなら短期回収を目指すべきでしょう。6%や8%の利回りしかないとしたら、もしかしたらリスクの方が大きいかもしれません」

 コインランドリー投資の“おいしい話”にホイホイ乗って、痛い目に遭ったサラリーマンもたくさんいるという。それでも興味がある人は、まずはトランクルームの実物を見た方が良さそうだ。

 (取材・文=岩瀬耕太郎/日刊ゲンダイ)

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