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吉野家の“メニュー表”が変わる!その狙いは?

1/12(土) 11:11配信

ニュースイッチ

TBMが新素材を提供、紙の代わりに石灰石

 吉野家のメニュー表が石灰石を主成分とする新素材に変わる。TBM(東京都中央区)が供給する。紙製メニュー表の代替とすることで、紙の製造に必要な森林資源や水の使用を減らせる環境性能が評価された。紙と同様に文字や画像を印刷でき、耐久性もある機能面も採用につながった。

 新素材は埋蔵量が豊富な石灰石に樹脂を混ぜて作る。シート状に成形すると紙の代替品になり、名刺やすしチェーンのメニュー表に使われている。吉野家は7日発売した定食のメニュー表に採用した。TBMは吉野家の国内1200店以上の他の印刷物についても新素材への切り替えを提案する。使用後の印刷物を回収し、他の製品に加工する資源循環も検討する。

 吉野家の足元の業績は悪化している。運営している吉野家ホールディングス(HD)の2018年3~11月期の連結決算は、営業損益が5億円の赤字(前年同期は25億円の黒字)だった。既存店の売上高が増えているが、人手不足による時給上昇や出店増加で人件費が利益を圧迫している。同期間の営業赤字は9年ぶり。

 一方で環境への取り組みを強化している。規格外の肉を肥料へのリサイクルに回したりする取り組みが評価され、17年に環境配慮に関する認定「エコマーク」を取得している。

 TBMは環境にやさしく、紙やプラスチックの代替素材になる新素材「LIMEX(ライメックス)」の開発を手がける。「資源枯渇の問題は、地球規模で避けては通れない」と山崎敦義社長は強調する。

 約10年前、山崎社長は石から抽出した無機鉱物粉末のストーンペーパーに着目、当時は品質やコスト面など問題があった。それらの課題を解決する新素材として「ライメックス」を開発。2011年に同社を設立した。

 普通紙を1トン生産するには、樹木約20本、水約100トンを使用する。ライメックスの場合、樹木も水も不使用で、石灰石約0・6―0・8トンとポリオレフィン約0・2―0・4トンで、紙の代替製品である「ライメックスシート」を1トン生産可能だ。「石灰石は世界中に存在している。水資源が乏しい国でも、その国の資源で自給自足で生産できるのも強みだ」と山崎社長は力を込める。製品のライメックス国内導入社数は3000社以上。

最終更新:1/13(日) 16:58
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