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「欲しいのは物ではなく、人」 大企業を辞めた私が飛び込んだのは児童養護施設だった

1/12(土) 11:08配信

BuzzFeed Japan

常に忙しい社会的養護の現場。消耗し、離職する職員も毎年一定数はいるため目の前の子どもに向き合うだけで精一杯という一面もある。インターネットを活用した情報発信を苦手とする施設も多く、ホームページの開設されていない施設も少なくない。

そうしたなかで、長期的な視野を持って採用活動を行い、2~3年後に働いてくれる人材を育てることはこれまで後回しにされてきた。

「届けるべき情報を届けることができていたら、あの11人は児童養護施設へ就職していたはず」と語り、大山さんは悔しさをにじませる。

「学生がどこでつまずいて就職を諦めるのか、専門学校に2年間通ったからこそ見えました」

児童養護施設の現場では高い専門性が求められる。国の基準と程遠い現場の実態。

こうした課題感から大山さんは非常勤職員として2つの児童養護施設で働く一方で、NPO法人チャイボラを設立。児童養護施設の採用イベント開催や、施設の情報発信のサポートを行っている。

就職活動を行っている学生だけでなく、社会的養護そのものに興味を持つ幅広い学生を対象にしたイベントを一部の施設で実施することもできた。

いま最も力を入れているのは、社会的養護の施設をまとめた情報サイトの制作。これまでに協力してくれる約20施設の情報掲載が決まっている。収益化の目処は立っていない。それでも、職員不足という課題の解決のために必要な一手と信じて、クラウドファンディングなどで資金を集めながら運営することを決めた。

厚生労働省は児童養護施設の小規模化を推進している。推奨されているのは小学生以上の子どもの場合、職員1人に対して子ども4人*の人員配置だ。しかし、職員不足の現状もありこうした理想的な環境を整備できている児童養護施設は数少ない。

※厚生労働省からの措置費によって職員の加配をした際の人員配置。加配をする以前は職員1人に対して子ども5.5人が基準となっている。

2015年に厚労省が行った調査によると、児童養護施設に入所する子どもの59.5%が虐待を受けた経験を持ち、28.5%が知的障害やADHDをはじめとする何らかの障害を持っている。

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最終更新:1/12(土) 11:08
BuzzFeed Japan

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