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「丁寧な性教育で子は変わる」 琉大で性教協全国大会 息長い実践呼び掛け

1/13(日) 22:30配信

沖縄タイムス

 性教育に取り組む一般社団法人「“人間と性”教育研究協議会」(性教協)の「理論と実践講座」が5、6の両日、琉球大学で開かれた。沖縄県内での開催は初めて。県内外の学校関係者や助産師らが子どもの性の問題や人権教育などについて解説した。講演内容を詳報する。

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 助産師の笹良秀美さんは、沖縄の若年出産が長年全国の2倍に上る実情と、産後の育児の課題を説明した。若年出産した女性の多くがシングルマザーや学業中断などの困難を抱えながら子育てし、ネグレクト(育児放棄)も見られるという。「妊娠・出産をライフプランニングの視点で捉えられるよう伝えなければならない。生活習慣の乱れから月経不順などのトラブルを抱える子も少なくないので、月経教育の見直しも必要」と訴えた。

 また、現在の性教育は主に助産師ら外部講師による年1~2回の講話に委ねられているといい、「教員やPTAも理解を深めて取り組んでほしい」と望んだ。

 元小学校教諭で県民間教育研究所の長堂登志子所長は平和教育の課題を挙げた。「学習後に戦跡を訪れるなどして実体験させる機会がなかなかない。性教育もそうだが、指導要領以外はやらないというプレッシャーや畏縮、忖度(そんたく)が現場にはある」という。だが「事実を伝えていくことで現状が変わる可能性は大いにある」とし、息の長い実践を呼び掛けた。

 宇都宮大学の艮(うしとら)香織准教授は人権教育について講話した。性は人間関係や生き方に深く関わっていると解説。ただ、現在は国際的に「人権があえて声高に言われる危うい状況」と警鐘を鳴らし、「性を含む体や人権を自分事としてどう捉え、社会をつくっていくかが問われている」と語った。

 性教協代表幹事の浅井春夫立教大学名誉教授は、性教育にはバッシングが尽きないが、「事実を調べ、研究で勝負するしかない。(基地問題で政府から)逆風を受けても屈しない沖縄に学んで、諦めないことが大事」と呼び掛けた。

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最終更新:1/13(日) 22:30
沖縄タイムス

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