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子供が描く空は鉛色……ソウルで深刻化する大気汚染

1/14(月) 12:00配信

GLOBE+

「家族で外出」というテーマで描いた娘の絵を見て、思わず苦笑いした。鉛色の空にマスクをつけた家族たち。事実だけれど、どういうわけか、ほろ苦い思いがした。

そういえば数週間前、ソウルを流れる漢江の遊覧船に乗ろうと出かけたが、ミセモンジ(微小粒子状物質〈PM10〉)がひどかったことがある。しばらくして、ソウル中心部の清渓川広場のイベントに出かけたのに、ミセモンジのせいで早々と終わってしまい、娘が残念がったこともあった。

「鉛色の空」は私のせいではないけれど、母親として申し訳ない思いになる。

「着陸直前にスモッグに覆われた街が見えた。北京に来たのかと思った」。しばらく前、久しぶりにソウルにやってきた日本の知人がそう言った。ソウル生活が14年を数える日本人オンマも「ミセモンジがひどいときが、私が日本に帰りたくなる唯一の瞬間」と話していた。5歳になる彼女の息子は気管支炎で苦しんでいる。

随分前になるが、明洞で知人と夕食を取った。食後、知人に「懐かしいね。久しぶりに南山まで行ってケーブルカーに乗ろうか」と言ってみた。知人は即座に手を振って「だめだめ。南山にあるソウルタワーの色を見てみなよ。赤色だよ。今日は散歩はやめて、青色の時に行かなきゃ」と答えた。

ソウルタワーはその日の照明の色で、ミセモンジの濃度を知らせてくれる。人々は照明の色で散歩するかどうか決めているというわけだ。

ソウルは、かつて人ごとだと思っていたスモッグの恐怖に日々おびえる都市の一つになってしまった。毎朝、その日の天気を教えてくれる携帯のサービスは「ミセモンジ濃度」も必ず一緒に伝える。今や毎朝、ミセモンジ濃度を気にすることが日常茶飯事になってしまった。

数年前までは、春になると黄砂が何日間か訪れ、そのたびに「中国は自分たちの過ちで、隣国にまで迷惑をかけるのか」とイライラしながら、サムギョプサル(豚の三枚肉)をほお張ったものだ。

韓国では科学的に証明されたものではないが、「ほこりをたくさん吸い込んだ日は、豚肉の脂を取れば、体内の重金属とほこりが取れる」という俗説がある。幼い頃から、ほこりがたくさん出る労働に従事する人たちがサムギョプサルを食べる光景を見て育った私は、知らず知らずのうちに同じ行動を取ってしまう。

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最終更新:1/14(月) 12:00
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