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(朝鮮日報日本語版) 撤去予定の平昌五輪スキー場、地元住民が保存訴え韓国政府と闘争へ

1/14(月) 23:17配信

朝鮮日報日本語版

 2018年平昌冬季五輪のメーン会場だった江原道旌善郡のアルペン競技場をめぐり、原状回復(自然生態系の回復)を主張する韓国政府・環境団体と、競技場保存を訴える江原道・地元住民との対立が激化している。旌善地域の163の社会団体からなる「旌善アルペン競技場撤去反対汎(はん)郡民闘争委員会(以下、闘争委)」は14日午後、旌善郡庁で決起集会を行い、政府に対する闘争を行うことを決めた。

 アルペン競技場をめぐっては、土地を所有する韓国山林庁が全面的な原状回復の方針を示したのに対し、地元住民はゴンドラなどの施設の存続を求め、大規模な闘争団体を結成した。

 闘争委は同日、声明で「旌善の住民は、無い物を欲しいと言っているのではない。国民の血税が使われた五輪競技場を遺産として保存するよう求めているのだ」と主張した。さらに「旌善の住民は平昌五輪の遺産を必ず守る。さらに、南北平和のきっかけとなった歴史の証拠を後世に受け継いでいく」として「韓国政府と山林庁は、アルペン競技場のゴンドラと運営用の道路を残す形の合理的な(山林)復元案を受け入れよ」と主張した。

 闘争委はこの日、各団体の役割分担など今後の具体的な活動について話し合った。また22日には旌善郡庁前の広場で集会を開くほか、韓国大統領府(青瓦台)や大田政府庁舎前でも集会を開くことを決めた。

 旌善郡は、スキー場のふもとと頂上を結ぶ全長3.5メートルのゴンドラと管理用道路の存置を求めている。旌善郡はゴンドラと管理用道路を観光資源として活用したいとしている。一方、山林庁は「ゴンドラと管理用道路を残せば、完全な原状回復は事実上不可能だ」と真っ向から反論している。これに先立ち山林庁は2日、江原道に対し、アルペン競技場の全面的な原状回復を命令した。その上で、今月末までに江原道が原状回復計画書を提出しなければ、2次命令を出した上で行政代執行に踏み切ると予告した。

 旌善アルペンスキー場は、山林庁の所有する国有林、加里王山の101ヘクタール部分に事業費2034億ウォン(約203億円)を投入して建設された。山林庁は平昌五輪終了後に山林を復元するという前提で競技場の建設を承認し、昨年12月までに江原道に無償で土地を貸していた。現在は国有林の無償賃貸期間が終了しており、アルペン競技場は違法な施設物となってしまっている。山林庁の関係者は「競技場は全面的な山林復元を条件に、平昌五輪のために無償で(土地を)貸した」として「ゴンドラ存置などの例外は認められず、復元作業の実施時には一気に復元作業が進められるべきであり、一部施設の保存はありえない」と話した。

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