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2018年「チャイナリスク」関連倒産は48件発生、初めて2年連続の減少

1/15(火) 13:32配信

東京商工リサーチ

 2018年(1-12月)の「チャイナリスク」関連倒産は、件数が48件(前年比11.1%減)、負債が231億9,300万円(同40.4%減)と、件数・負債ともに前年から減少した。
 12月単月の倒産は3件(前年同月3件)、負債総額は3億8600万円(前年同月比84.9%減)だった。 
 「チャイナリスク」関連倒産は2016年をピークに沈静化をたどり、倒産件数は2016年12月から25カ月連続で2ケタ割れが続いている。
 なお、倒産に集計されない事業停止や破産準備中などの「実質破綻」は、12月は発生がなかった(前年同月ゼロ)。

「チャイナリスク」関連の集計基準
「チャイナリスク」関連の経営破綻は、破綻の原因が次の8項目のどれかに該当するものを集計している。
1.コスト高(人件費、製造コストの上昇、為替変動など)
2.品質問題(不良品、歩留まりが悪い、模倣品、中国生産に対する不信など)
3.労使問題(ストライキ、工場閉鎖、設備毀損・破棄など)
4.売掛金等回収難(サイト延長含む)
5.中国景気減速(株価低迷、中国国内の消費鈍化、インバウンドの落ち込みなど)
6.反日問題(不買、取引の縮小、暴動など)
7.価格競争(中国の在庫調整に伴う相場下落、安価製品との競合など)
8.その他

 2018年の「チャイナリスク」関連倒産は48件で、2014年1月の調査開始以来、初めて2年連続で減少した。要因別では、中国製の安価製品との競合などによる「価格競争」が18件(前年比63.6%増)で大幅に増加した。「価格競争」が倒産要因のトップになるのは初めて。
 一方、調査開始時から要因別のトップだった「コスト高」は11件(同38.8%減)と大幅に減少した。ここ数年、急激に進んだ中国国内の人件費や製造・仕入コストの高騰を織り込んだ経営が浸透してきたとみられる。
 ただ、混迷の度合いを深める米中貿易摩擦が、最終製品の販売に影響を及ぼす可能性もある。製品販売がさらに落ち込むと、日系サプライヤーやこれらの企業と取引をする中小企業の経営への影響も避けられない。このため、2019年のチャイナリスク関連倒産は不透明な米中関係を背景にして3年ぶりに増加に転じることが危惧される。

最終更新:1/15(火) 13:32
東京商工リサーチ

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