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【広島から伝えたい】情報弱者が災害弱者に 高齢者を「強制避難」させるカギはテレビ?学生の挑戦

1/16(水) 14:00配信

テレビ新広島

 各地で未曽有の被害を出した、西日本豪雨災害から半年が経ちました。広島県内では、浸水や土砂災害などで犠牲となった人のうち、身元が判明した人の約半数が60歳以上でした。改めて避難の重要性が叫ばれるなか、災害時に避難が遅れやすい「災害弱者」とされる高齢者を助けようと、情報技術を活用した新しい防災システム作りに奮闘する大学生たちの挑戦を追いました。

 広島市立大学が開催する「事業発表会」。最新の研究成果などを紹介する展示ブースで、いま注目を浴びている研究チームがあります。高齢者を強制的に避難させる解決策として目を付けたのは、家庭用のテレビでした。

「このシステムが5年前の災害の時にもあれば…」

 彼らが取り組んでいるのは、防災モニタリングと災害時の情報伝達システムの開発です。
 広島市立大学にある「モニタリングネットワーク研究室」。ここでは大学生と大学院生が中心となって、インターネットなどの情報技術を活用した、新しい防災システムの研究を行っています。
 きっかけとなったのは、5年前に広島市で発生した大規模土砂災害でした。

 西正博教授は言います。「何か我々の技術で市民に貢献できないかと。地域の方から危ない所を見たいというのがありましたので、そこをカメラで撮ってリアルタイムな情報を配信するというシステムを作りました。」

 開発したシステムは、自立式の赤外線カメラを使って川や砂防ダムを24時間監視し、インターネット上で共有する仕組みで、1ヵ所あたりおよそ10万円と安く設置できるのも大きな強みです。
 現在、広島市内の6ヵ所で試験的に導入されていて、監視映像を大学のホームページで公開し、近隣住民へ情報提供を行っています。
 モニタリングカメラの定期的なメンテナンスは欠かせませんが、災害時には近づけない危険な場所をいつでも確認できるとあって、去年7月の豪雨災害では、住民が避難するきっかけとなるなど、一定の効果を発揮しました。

(河内地区自主防災会連合会・杉田精司さん) 「(7月豪雨災害の時画像は?)見ました。相当水が出ましたよ。みんなこれがあるということで防災意識が、自分の身は守らなきゃいけないと、情報が入るでしょ。」
(西正博教授) 「ここまで見に来るのも大変ですしそれが見れるというのは大分いい。」
(河内地区自主防災会連合会・杉田精司さん) 「遠隔で見られるのはありがたい」

 一方で課題として浮き彫りとなったのは、パソコンやスマートフォンを上手く扱えないいわゆる『情報弱者』への対応でした。

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最終更新:2/18(月) 17:46
テレビ新広島

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