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「これヤバイ」“ごん太”謎のブーム ゆるすぎる人形、売り切れ続く

1/16(水) 17:58配信

西日本新聞

 笑っているのか、怒っているのか。何とも言えない表情を浮かべる「ごん太」は、福岡県福津市の津屋崎地区で240年余りの歴史を誇る郷土玩具「津屋崎人形」の一つ。身長15センチ、4200円と決して安くはない。それが今、店頭でもインターネットでも売り切れ状態が続いている。一体、何が起きているのか-。

【動画】何とも言えない表情を浮かべる「ごん太」

 特命取材班はまず、福岡市内の民芸品店などを訪ね、「彼」を探した。「昨年9月ごろからいませんね」(30代店主)。ネット販売大手アマゾンも「再入荷の予定は立っておりません」という。

 そこで昨年12月、ごん太の「親」である原田誠さん(66)を訪ねた。1777年創業の「筑前津屋崎人形巧房」(福津市)の7代目人形師だ。工房の棚に、ごん太の姿はあった。

 「こいつは展示用。干支(えと)人形作りが忙しくて、新しいのは2月にならないと店に出ないかも」。原田さんは申し訳なさそうに話したが、事情はそれだけではなさそうだ。

人形工房は2軒を残すのみ

 津屋崎人形の起源は江戸時代にさかのぼる。地元の良質な陶土で器を作ったのが始まりで、人形作りへ発展した。練った土を一つ一つ型に詰め、形を整えて焼く。鮮やかな彩色が特徴だ。受け継がれてきた型は約1500点。原田さんは父から継ぎ、フクロウの声に似た音がする「モマ笛」や節句人形などを作ってきた。

 現在、人形工房は2軒を残すのみ。原田さんも、もう一人の人形師(81)も後継者がいなかった。

 原田さんは、300年以上続く「津屋崎祇園山笠」の唯一の人形師でもある。危機感を募らせた福津市は2015年、デザイナーの中庭日出海(ひでみ)さん(37)=福岡市=に津屋崎人形の販路開拓を依頼。そして中庭さんが出合ったのが、工房の片隅でほこりをかぶった、ごん太だった。

 明治時代、米粉を塗った赤ん坊のおしゃぶりとして作られたごん太。直立不動だが、よく見ると真っすぐ立てていない。いびつな後頭部、妙に大人びた顔立ち。見る人の心を映し出すような表情は、能面に通じるものがある。「矛盾だらけで、じわじわくる面白さ」に引かれた中庭さんは、ごん太の製作にも力を入れるよう原田さんにアドバイスした。

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最終更新:1/16(水) 23:29
西日本新聞

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