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カナダに亡命のサウジ女性が初インタビュー「女性の勇気と自由のきっかけに」

1/17(木) 15:03配信

The Guardian

【記者:Hannah Ellis-Petersen】
 故郷での虐待から逃れ、タイのホテルの一室から自らの苦境を発信したことで世界中から注目を浴びたサウジアラビア人女性、ラハフ・ムハンマド・クヌン(Rahaf Mohammed al-Qunun)さん(18)がこのほど、亡命後初となるインタビューに応じ、自らの経験が他のサウジ女性の「勇気と自由」のきっかけになればと訴えた。

 クヌンさんは12日、亡命先となったカナダに到着し、豪公共放送のオーストラリア放送協会(ABC)のインタビューを受けた。この中でクヌンさんは、自身の出来事がサウジ女性に「変化をもたらす媒介」となるかもしれないと語った。サウジ女性は、基本的な自由を否定されている他、男性後見人の承認がなければ仕事や結婚、旅行も許されない。

 クヌンさんは、「サウジには現状を止めるような制度がなく、政治体制や虐待から逃れる女性は今後増えるだろう」「私の経験により、他の女性たちが勇気を出して自由になろうという思いを抱いてくれればと願う」と述べ、「私の出来事が、法律改正のきっかけとなることも願う。なぜなら、今回の出来事は世界中に知れ渡ったのだから」と続けた。

 インタビューで大学1年生のクヌンさんは、どのようにして父親や兄弟から受けた虐待から逃れ自立したいという願いを抱くようになったかを語った。家族から逃れたいという思いが、クヌンさんを家族でクウェート滞在中に逃走し、タイのバンコク経由でオーストラリアに向かうという大胆な計画に駆り立てたと言う。クヌンさんはオーストラリアの査証(ビザ)を持っていたが、バンコクの空港でタイの入管管理当局に拘束され、サウジへの強制送還の準備が整うまでの措置として、ホテルの一室に入れられた。

 だが、サウジに戻ることを拒否し、6夜にわたりホテルの部屋に立てこもった。タイ当局が「部屋に押し入って来て、拉致される」と思い、自らの命を絶つことも考えたと言う。

「遺書まで書いた。サウジに強制的に戻されるぐらいなら、自分の命を絶とうと決心していた」と語った。だが、ツイッター(Twitter)で自身の窮状、家族からの虐待、イスラム教の棄教を発信すると、状況は一変した。クヌンさんが亡命を求めていることは瞬く間に広がり、世界中から支援が集まった。

 クヌンさんはABCのインタビューでこう語っている。「抑圧と絶望から自由になりたかった」「自立したかった。そうでなければ好きな人とは結婚できないし、許可なしには仕事をすることもできなかった」

 クヌンさんは元々、オーストラリアへの亡命を申請していた。だが、手続きがより迅速であることを理由に、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)がカナダを受け入れ先として選んだと言う。「(カナダに来たのは)私の選択ではなく、国連が決めたものだ」とクヌンさん。「私が望むのは、私のことを守ってくれる国に行くことなので、守ってくれるのなら国は問わなかった」【翻訳編集:AFPBB News】

「ガーディアン」とは:1821年創刊。デーリー・テレグラフ、タイムズなどと並ぶ英国を代表する高級朝刊紙。2014年ピュリツァー賞の公益部門金賞を受賞。

最終更新:1/17(木) 15:03
The Guardian

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