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中国人実習生10人を受け入れ拒否 「モノ扱いしている」と批判も

1/17(木) 19:17配信

BuzzFeed Japan

異例の事態に

中国人の技能実習生10人が入国できなくなり、中部国際空港(愛知県常滑市)に2晩足止めされたうえ、1月17日に中国に戻されたことが分かった。中国の送り出し機関と日本の監理団体のトラブルから、監理団体が受け入れを拒む異例の事態となった。

外国人労働者や移住者を支援している「移住者と連帯する全国ネットワーク(移住連)」の鳥井一平代表理事は、一連の事態を「実習生をモノ扱いしている」と批判している。【BuzzFeed Japan/貫洞欣寛】

10人が空港内で2泊

複数の関係者によると、中国から男性7人、女性3人の実習生が中部国際空港に到着したのは1月15日。

しかし、日本側の監理団体が「受け入れを取り下げる」という文書を外国人技能実習機構に提出し、入国管理局にも連絡を入れていたことから、名古屋入管中部空港支局は入国を認めなかった。

外国人技能実習機構は「外国人技能実習制度の適正な実施と技能実習生の保護を図ること」を目的に設立された、法務省と厚労省所管の認可法人。

技能実習の受け入れ団体などに報酬や労働時間を記した実習計画作りを求め、認定する。団体傘下の事業者には機構が実地検査もできる。

入管中部空港支局の担当者は「個別のケースは具体的には話せないが、すでに手続きは終了した」と述べ、10人が15日に空港に到着し、17日に出国したことを認めた。

一行はその間、空港内にある入管の施設に2泊した。入管の担当者は一般論として「監理団体が受け入れを拒否し、実習先が確保されていなければ、入国許可を出すことはできない」という。

食い違う言い分

移住連には「監理団体が、送り出し側にさらに1人あたり15万円ずつ要求したことなどからトラブルになった」といった情報が入ったという。

静岡県にある監理団体の理事長は取材に「中国の送り出し機関に問題が多く、この半年で受け入れた約40人のうち6人が失踪した。こうしたことから、この機関からの受け入れを断ることを決めた」「受け入れを取り下げるという文書を昨年12月13日に外国人技能実習機構に届けたのに、(中国側が)一方的に送り込んできた」と説明する。

理事長は「私たちが外国人技能実習機構に文書を送ったあと、機構が中国の日本大使館など関係機関に連絡していなかったのではないか」と語った。

実習機構の広報担当者はBuzzFeed Newsの取材に「状況をよく把握していない」と述べた。

「実習生にツケを払わせるのはおかしい」

技能実習生は、地元国の送り出し機関にそれぞれ数十万円を支払い、日本にやってくる。日本での給料でそれを埋め合わせることになる。

入国できなかった実習生10人もこうした費用をすでに支払っているとみられ、大きな損失を受けたとみられる。

移住連の鳥井代表理事は「送り出し側と受け入れ側の双方に言い分があったとしても、そのしわ寄せが実習生に押しつけられるのはおかしい。労働者はモノではない。人間だ。実習生の救済を第一に考えるべきだ」「失踪が多いのが事実とすれば、それは監理団体の責任ではないのか」と語った。

最終更新:1/17(木) 23:59
BuzzFeed Japan

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