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イギリス国民「こんなはずでは…」ユーロスターが止まり、牛乳は税関で腐る”最悪の事態”も

1/17(木) 15:20配信

AbemaTIMES

 結果として、国民投票で離脱派が僅差で勝利。細谷教授によると、勝利演説の原稿を書いて就寝したキャメロン首相だけでなく、離脱派の多くやボリス・ジョンソン氏すらも衝撃を受けたのだという。

 そんな反省からか、離脱が決まったばかりのイギリスでは、選挙後になって「EUとは何か」を検索する人が現れたり、再び国民投票を行おうという署名活動が始まったりした。

 「キャメロン首相もメイ首相も非常に真面目で、膨大なデータや資料をもとに、いかに離脱が不利益かということを詳細なデータで示した。ところが普通の人はそれを読まず、“なんとなくキャメロンがムカつく“といった気分で投票した。離脱が残留か、ではなく、緊縮財政のキャメロン政権にお灸を据えようと投票したのに、“まさかこんなことになるとは思わなかった“と後悔しているという人もいる。まさにアメリカ大統領選挙もそうだったが、これが最近の民主主義の非常に怖いところだ。もっとも、キャメロン首相もメイ首相もあまり説明が上手でなく、“プロジェクト・フィアー“といって、マイナスのことばかりを言っていたし、離脱派も“離脱すればこんなに良いことがある“という夢物語や嘘を言っていた。そうすると、みんな何となく“明るい話“の方へいってしまう」。

■ユーロスターが止まり、牛乳は税関で腐る”最悪の事態”も

 投票率72%を記録した国民投票では離脱派が残留派を僅差で上回ったが、1月の世論調査では残留派が若干優勢となっているという。イギリスが再び残留を選択する可能性はあるのだろうか。

 「残留派は経済的合理性の観点から、経済、雇用、生活を守ることが必要だと訴えている。一方、離脱派は経済はどうでもよく、主権回復の独立戦争だと訴えている。違う価値観がぶつかっていて、議論が噛み合わない。ガーディアン紙は“もはや内戦である“とまで書いている。感情対理性では感情の方が響きやすいし、離脱派の方が美しい物語を作ることがうまい。国民投票の頃は残留派が7割で、楽勝だと言われていた。それでもあえてキャメロン首相が投票にかけたのは、圧勝することによって党内の離脱派を抑え、基盤を固めようとした。それが大失敗した。保守党が同じことをしたら、また同じことが起きるかもしれないし、3回目をやれという声も出てくる。イギリスは民主主義に対するこだわりがあるので、2016年に決まったことを覆すことは非常に難しい。関税同盟のような形でEUからは出るが、ほとんど経済的な繋がりは残すというのが現実的な選択肢だが、それでも総選挙で政権交代が起きれば残留の可能性もあると思う」。

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最終更新:1/17(木) 15:20
AbemaTIMES

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