ここから本文です

『エースコンバット』シリーズが好きすぎる世界的モデルが『ACE7』発売記念に来日! 河野BDと奇跡の対談

1/19(土) 0:02配信

ファミ通.com

文・取材:ででお

 2019年1月17日、プレイステーション4版とXbox One版が発売を迎えた(PC版は2019年2月1日発売予定)、バンダイナムコエンターテインメントのフライトシューティング最新作『エースコンバット7 スカイズ・アンノウン』(以下、『ACE7』)。その前日となる2019年1月16日、バンダイナムコエンターテインメントの社屋をとある人物が訪問した。その人物とは、フランス人のモデル、Ombeline Le-Mire Cahnさん。世界的なモデルとゲームメーカーにどんなつながりが? と、不思議に思う方も多そうだが、じつは彼女は大の『エースコンバット』シリーズファン。『ACE7』の発表以来、facebookでファンアートを投稿し続け、発売イベントに参加したくて来日にいたったのだそうだ。そんなOmbelineさんと、『ACE』シリーズのブランドディレクター・河野一聡氏との対談の模様をお届けする。




――この対談は、そもそもどうやって実現したのでしょうか?


河野 『ACE』シリーズは世界中にファンがいて、ブランドディレクターとしての仕事をしているとたくさんメッセージやファンアートが寄せられます。なるべく目を通していこうとはしているのですが、数が多いので中にはしばらくスルーしてしまうものも出てきてしまっています。そんな感じで、2015年に『ACE7』第1報を発表したとき、とあるファンアートの絵が送られてきました。そのときは「すごい、ありがとう」と感謝しつつも、そのままにしていました。その約2年後、僕の上司から「熱烈なファンがいるので、その人の話を聞いてほしい」というオーダーがありました。ふだんなら「承知しました。じゃあ、考えておきますね」で終わっていたところなのですが、ブランドディレクターとして“『ACE』ファンとのつながり”をどうすべきか考えている時期でした。各地のイベントに行ったり、何か新しいヒントはないかと。それで、そんなに熱意のこもったファンの方がいるなら、お会いしてみるのもいいんじゃないか、と思ったのがこの対談のきっかけです。


――上司さんから紹介された方がOmbelineさんだったと。


河野 Ombelineさんについて詳しく聞いたところ、『ACE』が本当に好きなあまり、ファンアートを描くために大学でアートの勉強をして、『ACE』がテーマの卒業制作まで作ったそうです。『ACE』のために人生まで変わったというこの方に会えば、ファンとの関わりかたの答えが見えてくるのではないかと思ったんです。ただ誤算だったことがありまして、先述のその後2年半、放置してしまったファンアートの送り主がOmbelineさんだったことが判明したのと、彼女のSNSのプロフィールにやたらとファッションショーの写真が上がっていて、なりすましのSPAMアカウントかな? と勘違いしたりしていました。まさか『ACE』の影響を受けたスーパーモデルの方とは……。


――それは驚きますよね(笑)。そんなOmbelineさんですが、『ACE』にハマったきっかけは何ですか?


Ombeline 私が始めて『ACE』に出逢ったのは13歳の夏でした。夏休みに別荘へ、クラスメイトの親友が1週間ほど遊びに来たとき、プレイステーション・ポータブルの『エースコンバットX スカイズ・オブ・デセプション』を持ってきて貸してくれたんです。「あなた、こういうの好きでしょ」って。それ以来このシリーズのとりこになって、『エースコンバットX2 ジョイントアサルト』や『エースコンバット アサルト・ホライゾン』などもプレイしました。

河野 プレイステーション2のころは物心つく前?

Ombeline まだ小さかったですね。でも動画などでチェックはしています。


――『ACE』シリーズのどんなところに惹かれたのでしょう?


Ombeline ストーリーや音楽のすばらしさももちろんですが、世界観がすごく気に入っています。お気に入りのシーンは、『X』のラストでフェンリア(※1)と戦うシーンですね。味方機が無線で《あいつらもオバケじゃない! やれるぞ!》と言ってくれるところとか。セリフと言えば『エースコンバット6 解放への戦火』での「天使とダンスでもしてな」も好きです。


※1……『X』に登場した架空機体。レーザーなどの兵装を装備している。


河野 初めてプレイしただけあって、『X』への思い入れは強いんですね。ちなみにグリフィス1(※2)のエンブレムは僕が描いたんです。


※2……『X』のプレイヤー機のこと。


Ombeline そうなのですね! 『X』は好きすぎて、授業中にこっそりプレイしていました。大きな声では言えませんけど(苦笑)。

河野 授業中に(笑)。

Ombeline ドイツ語の授業のときが先生にバレにくくて。

河野 年中プレイしたわけですか。

Ombeline そうなんです。夏は『X』、クリスマスは『X2』、春になると『アサルト・ホライゾン』といった具合に、毎年シリーズのどれかを遊んでいます。

河野 僕よりたくさん遊んでいそうですね(笑)。



Ombelineさんのファンアート
河野 Ombelineさんは、ファンアートをどのように描いているのでしょうか?

Ombeline 私は『ACE』ファンのコミュニティー活動をしています。コミュニティー内には私と同じく絵を描いている人たちがたくさんいて、みんなの絵を見てインスピレーションを受けたり、上達するきっかけにもなっています。

河野 最初、そのコミュニティーで苦労されたとお聞きしましたが……。

Ombeline はい。コミュニティーの人たちはみんな『ACE』に対して真剣な方ばかりで、「ひやかしなのかも?」と思われたんでしょうね。プロフィール欄に入っている写真が本人なのかも半信半疑で、入団テストのような問答があったんです。

河野 どんなテストがあったんですか?

Ombeline どんな戦闘機が好きなのか? とかですね。最初は自分の好きなF-22 ラプターを挙げたのですが、「そんなのふつうじゃないか」と言われたので「じゃあSu-47 ベルクートも好きですよ」と、マニア好みな機体名も挙げてみたところ、(戦闘機への愛情が)本物だと認められて。そうしたらみんな優しくなりました。

河野 コミュニティーの皆さんは、ふだんどんな活動をされているのですか?

Ombeline PVなどで新しい情報が出ると、とりあえずアナライズ(分析)します。イオネラの横顔が出たときに「これはあなたがモデルなの?」と聞かれたこともあります。もちろん違うと答えましたが(笑)。


――コミュニティーがいちばん盛り上がったPVはどれでしたか?


Ombeline GamesCom2017トレイラーですね。コミュニティーのみんなもワーッと盛り上がって、さっそくアナライズを始めたり。



河野 『ACE』らしいトレーラーですね。PSX2015で最初に発表されたときはどうでした?

Ombeline PSX2015の開催が発表されたときに、コミュニティーの誰かがどこかで“PSX 7”というメッセージを見つけてきて、もしかしたら……? という予感があったんですね。

河野 あ、それ覚えています。僕が仕込んでいたんですよ。

Ombeline そうなんですね! コミュニティーの全員がボイスチャットやチャットでつながりつつ、PSX2015に注目していました。でもなかなか『エースコンバット』新作の情報が出てこなくて……。メンバーのひとりが「やっぱり、あのメッセージは気のせいだったのかな」と落胆しかけたときに発表がありました。ティザートレーラーが始まったとき、ボイスチャットが絶叫の嵐でしたね。ボイスチャットを使ってなかった人も、チャットで「きたあああああああ!!」って。このときも、さっそくスクリーンショットを撮って内容を予想し始めたりした方もいましたね。あのときのお祭り騒ぎは、いまでも鮮明に覚えています。

河野 皆さんの仲のよさが伝わってきますね。

Ombeline なかなか新情報が出なくて、「もしかしたらこのまま発売されないのでは?」と落胆する人が出たら、ほかのみんなが「そんなことないよ! きっともうすぐ新しい発表があるよ!」って励ましたりして、互いにモチベーションを上げたりしていました。

河野 そういったお話を聞くと、『ACE7』を発売して本当によかったと思います。

Ombeline コーノさんや開発の皆さんには感謝しかないです。影響を受けて絵を描くようになりましたし、戦闘機に詳しくなれました。いまではパイロットになりたいとも考えています。

河野 アーティストでスーパーモデル、さらにパイロットですか。実現できたらぜひ乗せてください。

Ombeline もちろんです!


 対談の最後に、Ombelineさんが『ACE7』フリーミッションを初プレイ。プレイしたのはミッション3の一部で、使用機体はF-22。ミサイルや機関砲を使いこなし、UAVやアーセナルバードの攻撃をノーダメージでかわしつつミッションを遂行するという、とても初プレイとは思えないほど見事な腕前を披露していた。正直、記者よりも実力は上だったかもしれない。なお、Ombelineさんは操作タイプをスタンダードで遊んでいるらしく、コミュニティーのみんなは全員エキスパート操作なので、よくからかわれるそうだ。

 試遊後、Ombelineさんは河野氏に「ずっとシリーズを続けてください」とコメント。それを受けて河野氏は「作品を出して終わりではなく、『ACE7』はファンの皆様とともに作っていくものという考えが間違っていなかった、ということがOmbelineさんとお会いして確信できました」と締めくくった。

 ちなみに、対談後の個別インタビューでは、イルカも好きなOmbelineさんはコミュニティーではORCAというハンドルで、『ACE7』をプレイする際もそれに近い名前にしたいとのこと。また、好きなBGMは『X』のフェンリア戦、『5』のメインテーマ、『04』のメガリスなど。この記事が公開されるころになったら、コミュニティーの仲間に、河野氏に会ってきたことを自慢したいそうだ。



 2018年1月17日、東京・秋葉原にあるソフマップAkiba4号館にて、『ACE7』の発売記念イベントが開催された。まず最初にVR体験会が行われ、ソフト購入者から抽選で100名を対象に、開発陣トークショウも実施。登壇したのは、ブランドディレクターの河野一聡氏、プロデューサーの下元学氏、VRプロデューサーの玉置絢氏の3人。なお、イベント会場にはOmbelineさんも来場し、日本のファンとともに開発陣のトークに聞き入っていた。

 トークショウの直前、お三方にコメントをいただいた。




――発売おめでとうございます。実際に購入したファンの顔を見た、いまのお気持ちをお聞かせください。


玉置 お客様に喜んでいただけるものを作ってきたのですが、実際ソフトを手にして喜んでいる方々を見ると、とても感慨深いものがあります。

下元 おかげさまで皆様に楽しんでいただけて、素直にうれしいです。

河野 僕はブランドディレクターなので高みの見物のつもりでいたのですが、まったくそんなことはなく、蓋を開ければ我が事で。喜びつつも緊張しています。


――0時からダウンロード版も開始しました。昨晩はあまり寝られなかったのではないですか?


下元 僕は午前3時ごろダウンしたのですが、河野は4時まで起きていて、さらに6時半起きという。

河野 けっきょくそれで若干体調を崩していますけど(苦笑)。


――(笑)。ファンからはどんな声がありましたか?


玉置 VRに関しては、「すごい」、「楽しい」、「本当にGを感じた」という声をたくさんいただいております。PS4版のモードのひとつであるにも関わらず、こういった声が聴けるととても励みになります。VRモードが楽しめたなら、ぜひほかのモードも遊んでいただきたいですね。

下元 「これが俺の待っていた『エースコンバット』なんです!」といった言葉がうれしかったですね。まさにファンの皆様が望んでいる内容を目指していたので。

河野 初めて『ACE』に触れる方が「いいじゃん、これ」と言ってくれたのもよかったですね。

玉置 「『ACE』の世界へようこそ!」と歓迎したいです。また、コレクターズエディションを買っていただいた方が、まず本編をプレイして泣いて、同梱の短編小説を読んで涙して、先行特典の移植版『ACE5』をプレイして懐かしさに涙して……と、「涙もろくなった」と言いつつ感動を伝えていただけたのも、とても心に響きました。


――マルチプレイもさっそくやってみたのですが、初日からかなり賑わっている印象でした。


玉置 トップエースを集中して狙ったり、逆に無視してほかのライバルを落としてスコアを稼いだりと、次から次へと新たな戦術が生み出されていますね。

下元 マルチプレイでもMRPは稼げるので、手っ取り早く機体やパーツを充実させたいときにも役立つかもしれません。


――なるほど。シリーズ未経験者で、これから買おうか迷っているゲームファンも多いと思います。そんな方々に、ひと言ずつお願いします。


玉置 無料のVR体験版も配信開始しました。PS VRをお持ちのお友だちがいたら、ぜひこちらのプレイを勧めてみてください。

下元 唯一無二のフライトシューティングというジャンルですし、どこまで受け入れられるか心配だったのですが、いざ発売日を迎えたら好評いただけました。まだ未プレイの方も、ぜひお気軽に手に取ってください。

河野 無事に発売日を迎えて、実際にプレイした方々から「おもしろい」という声をいただいております。これからは僕らの言葉だけではなく、現在プレイしているユーザーの方々の声を聞いて、おもしろそうだと思ったらぜひ遊んでいただけるとうれしいです。



大盛況のトークイベント&サイン会
 トークイベントの会場には、運よく抽選会で当選した約100名のファンが集結。トークイベントでは『ACE7』の魅力を改めて紹介しつつ、本作の開発はファンの声も受け止めつつ制作したこと、シナリオ担当の片渕須直には、アニメ映画『この世界の片隅に』で忙しいところをダメもとでシナリオ担当の方を紹介してほしいと頼んだところ、「ほかの人には渡したくない」と、監督みずから本作のシナリオを引き受けてくれたことなどなど、開発中のエピソードが語られた。

 また、河野氏の「VRモードを絶賛する声を聞くたびに、くそー玉置め! と嫉妬します」といったトークに、会場は笑いに包まれていた。玉置氏は、VRモードの目的は『ACE』シリーズの未来をプレゼンするという意味を込めたと語り、今後もシリーズを続けていきたいという意気込みが感じられた。なお、玉置氏はVRモードを手掛けるとき、河野氏から「これだけは守って」と、プレイヤーがつねにパイロット目線でいることを強調していたと語った。そのこだわりが、臨場感あふれるVRモードを生んだのだろう。

 トークイベントの最後にはシーズンパスに関するPVが上映され、会場が歓声に包まれた。Web上でも近日公開されるそうなので、期待して待つべし。

 トーク終了後に来場者からの質疑応答タイムがあり、それぞれ以下の問答が交わされた。

開発陣の好きな機体は?
玉置氏……F-15C
下元氏……昔はA-10がいちばんだったが、松島の航空祭で間近に見て以来F-2Aの虜に。
河野氏……フランカー系(Su-27など)。首のあたりの曲線美がお気に入りだそうな。

本作では着陸時にエアロ・ダイナミック・ブレーキ(※3)にならないのはなぜ?

※3……着地時、機首を上げたままの状態でウイリー走行し、主翼全体に空気を受けることで減速する方法。

 リアルに近づける方法はいろいろあるが、複雑な仕様でテストプレイするとほとんどの人が失敗してしまう。快適にプレイすることを優先するため、本作ではエアブレーキのみで着陸する仕様なのだそうだ。

シーズンパスが好評だった場合、さらなる追加コンテンツの可能性は?
 いまのところ予定はないが、結果を残さないと未来へつながらないので、皆さんぜひシーズンパスも購入してください! とのこと。





Ace Combat(TM) 7: Skies Unknown & (C)BANDAI NAMCO Entertainment Inc.
(C) DigitalGlobe, Inc. All Rights Reserved.
Unreal(R) is a trademark or registered trademark of Epic Games, Inc. in the United States of America and elsewhere. Unreal(R) Engine, Copyright 1998 - 2016, Epic Games, Inc. All rights reserved.
All trademarks and copyrights associated with the manufacturers, aircraft, models, trade names, brands and visual images depicted in this game are the property of their respective owners, and used with such permissions.

最終更新:1/19(土) 0:02
ファミ通.com

あなたにおすすめの記事