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満員電車ゼロの秘策? ラッシュ時回避で「かきあげそば」 東京メトロ

1/21(月) 18:02配信

The Telegraph

【記者:James Rothwell】
 月曜の朝に通勤する人なら誰でも、立ちっ放しの満員電車内のむっとした空気にはなじみがあるだろう。東京地下鉄株式会社(東京メトロ)はこのたび、混雑緩和対策の一環として「秘策」をひねり出した。ラッシュアワーの乗車を回避した客に、無料で「かきあげそば」を提供するキャンペーンだ。

 東京メトロによれば、期間中の10日間、ラッシュアワーより早めの時間帯に乗車した利用客には参加人数に応じてかけそばや、かきあげそばをプレゼントするという。

 東京メトロ広報部は、今回のキャンペーンで、ラッシュアワーをずらした時間帯に乗車する客を増やし、ピーク時の混雑緩和につなげたいと期待を寄せる。

 キャンペーンが実施されるのは、大混雑することで有名な東西線。同路線では、午前7時50分からの1時間に最大7万人の利用者があり、これは乗車率にすると約199%になる。こうした状況に対応するため、学生アルバイトやパートタイマーの駅係員が、すし詰め状態になるまで車内に乗客を押し込むときもある。東京メトロ広報課は、東西線が慢性的に混雑しており、乗客に迷惑をかけていることも承知していると話す。

 キャンペーン参加者希望者はネットでまず登録し、ラッシュアワー前の指定時間にICカードで自動改札機をタッチする必要がある。東京メトロによれば、参加者が2000人を超えれば、キャンペーンの最低条件がクリアされ、3000人以上になれば、かけそばに「かきあげ」が追加される。

 こうした状況を受け、混雑する列車を知ることのできるスマートフォンアプリもリリースされている。しかし専門家からは、都内の列車の混在度があまりにひどいため、2020年東京五輪の運営を危ぶみ、ピーク時の東京メトロ駅の大混雑に観光客が右往左往するのではないかと懸念する声も出ている。

 昨年、中央大学(Chuo University)が行った試算によれば、首都圏では一日に約4万7000本の列車が運行し、800万人の鉄道利用客がいるが、五輪期間中は、これに一日最大65万人の観戦客が加わることになる。

 東京都は、鉄道の混雑緩和にずっと頭を悩ませてきた。既に大半の駅では、数分に1本の割合で列車が到着している状況から、列車の本数を増やす選択肢は現実的ではない。また、列車の車両数を増やすことも考えられそうだが、それには都内全ての駅のプラットホームを拡張する大規模工事が必要になってくる。

 他方で、上下階それぞれにドアを設けた2階建ての列車を導入するというアイデアもある。既に、2階建て車両は運用されているが、現状のものはドアが1階部分の両端にしかないため、乗客の乗り降りに時間がかかってしまうのだ。一般的な車両では、両サイドにドアが4~5か所設けられていることを考えると、混雑緩和という本来の目的は相殺されてしまう。

 混雑緩和の最も単純な解決方法は、在宅勤務を導入し、これまで以上にフレックスタイムを充実させることだろう。だが、厳しいことで知られている日本の労働倫理とは相いれないのかもしれない。【翻訳編集】AFPBB News

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最終更新:1/22(火) 8:09
The Telegraph

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