ここから本文です

パワー半導体に停滞感なし、19年も着実に増産へ

1/22(火) 20:20配信

LIMO

 電力制御などに使われるパワー半導体の増産機運が高まっている。背景にあるのが、電気自動車(EV)やハイブリッド車(HV)といった環境対応車の増加と電装化比率の向上だ。米中貿易摩擦や世界経済の不透明感によって自動車生産台数の増加にはブレーキが掛かり気味だが、半導体製造装置の業界団体SEMIの調べによると、電装化比率の向上によりパワー半導体の月産能力は2022年に650万枚以上に拡大する見通しで、18年から100万枚以上増えることになるという。メモリーを中心に半導体市況には停滞感が強まっているが、パワー半導体は19年以降も着実に増産対応が進みそうだ。

独インフィニオンが300mmで増産加速

 すでに積極的な増産投資を進めているのが、パワー半導体で世界最大手の独インフィニオンだ。同社は現在のところ世界で唯一、ドレスデン工場にて300mmウエハーでパワー半導体を量産。19年度(19年9月期)は16億~17億ユーロの設備投資を計画しており、オーストリア・フィラッハ工場300mmウエハー新棟の立ち上げなどに取り組む予定だ。

 フィラッハ新棟は18年11月に着工した。19年度は投資額のうち約2億ユーロを充てる予定だが、6カ年で総額16億ユーロを投じる計画であり、20年中ごろから装置を導入し、21年初頭から車載向けを含むMOSFETとIGBTの生産を開始する予定だ。

デンソーは提携関係をさらに拡充

 このインフィニオンに対し、18年11月に出資を表明したのがデンソーだ。出資比率は約0.2%だが、車載半導体の調達関係を強化・安定化するのが狙い。自動運転関連システムなどの共同開発も行うという。

 デンソーは、18年3月にルネサス エレクトロニクスへの出資比率を0.5%から5%に引き上げたほか、同年1月にはFLOSFIA(京都市)とも資本提携して、次世代材料として大きな可能性を秘める酸化ガリウムのパワー半導体への応用に向けた共同開発を進めることに合意した。6月にはトヨタ自動車から電子部品の生産事業を移管する方向で検討に入っており、電装化のコア部品であるパワー半導体の確保へ着々と手を打っている。

1/3ページ

最終更新:1/22(火) 20:40
LIMO

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事