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「茶髪」にざわついた、あの頃の日本 裁判沙汰、メダルはくだつも 「黒髪信仰」はコンプレックス?

1/29(火) 7:00配信

withnews

 平成時代にファッションとして受け入れられてきた「茶髪」。かつては不良の象徴のように扱われ、平成が終わろうとする今では信じられないような出来事もありました。「潮目」が変わったのはいつか? 「茶髪」にざわついていた「あの頃の日本」を振り返ります。(朝日新聞記者・日高奈緒)

【画像】茶髪どころか赤、金、虹色も……「実録北九州のど派手な新成人たち」

「髪が茶色」とメダルはく奪

 中学生の陸上競技大会で優勝した生徒の髪色に物言いを付け、優勝メダルをとりあげる。1994年には、そんな出来事が報じられました。

     ◇

<静岡県榛原(はいばら)郡内の中学校十校が参加して八月上旬、同郡榛原町であった陸上競技大会(同郡中学校体育連盟主催)で、男子八百メートルに出場し、優勝した二年生が「髪の毛が茶色い」という理由で、優勝メダルをはく奪され、失格となったことが二日、明らかになった。同県中部教育事務所は「大会運営者側の措置に行き過ぎがあった」として、大会会長を務めた中学校長らに注意したという。>――1996年2月7日付朝日新聞東京本社版 ※記事の一部を加工しています

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 後日、大会を主催した郡中体連の会長は朝日新聞の取材に「Jリーグにも赤い髪の選手はいるが、学校現場では、一般的に正常な生活を送れない子に多い」「制裁ではなく、教育的指導だ」と答えています。

 当時は「茶髪=不良→指導の対象」という図式が根強いことがわかります。

 なお、批判を受けた郡中体連は後日メダル返還を決めましたが、続報には「生徒の家族は受け取りを辞退させる意向」とありました。茶髪に過剰反応ともいえる指導は、なんとも後味の悪い結果を残しました。

「西洋へ劣等感示す茶髪主義」

 一般の人は茶髪についてどう思っていたのでしょうか。

 1995年2月、「声欄」に載った読者からの投稿は、茶髪にする若者には「西洋人に対する根強いコンプレックス」があると指摘。「日本人、東洋人としてのアイデンティティーを大切にしてほしい」と主張しています。

 一方、この主張には反対の意見も掲載されました。投稿では髪の色を変えるのは「お化粧と同じ感覚」と反論。ヨーロッパでは髪を黒く染める人がいることをあげ「上下意識はない」と述べています。

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最終更新:1/29(火) 7:00
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