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九州北部でサバ好漁 獲れすぎて食用回らず

1/25(金) 12:14配信

みなと新聞

 九州北部でマサバの水揚量が急増している。対馬海域や東シナ海などで巻網漁を操業する西日本巻網の7~23日のマサバ(鮮魚・加工向けサイズ)水揚量は、前年同期比7倍と過去9年の同期間で最高を記録した。ただ、急激な水揚げ増加に、水揚げする産地市場の受け入れ作業がパンク。水揚げが遅れ、鮮度が低下したことから食用に回らず「養殖魚の餌向けに格落ちする事態が多発している」(産地市場関係者)。

鮮魚・加工向け1月漁7倍

 水揚げの増加で、鮮魚・加工向けサイズの1箱(約16キロ)平均価格は、安値だった前年同期よりさらに1100円安い3700円と過去9年中、最安値を更新。年明けの日別平均価格は一時、約2000円まで値を下げる日もあった。

 産地市場関係者は「平均価格の低迷は、連日の水揚げが市場の処理能力を超えたことが大きな要因。鮮度低下で500グラムの(大型)サバが餌向けになった日もあった。全体的な脂のり不足もある」と指摘する。

 九州北部の主要産地市場の水揚げ処理能力は「長崎、松浦、唐津、福岡の主要市場は合わせて1日6万箱が限界。1月は連日、1日合計で20万箱のサバ類の陸揚げが続いた。主軸の長崎魚市場と松浦魚市場は改修工事中で、荷さばき作業が思うように進まなかった可能性もある」(同)と指摘する。

 西日本巻網が所属する日本遠洋旋網漁業協同組合(福岡市)は1月のサバ流通の停滞を受け、中旬から市場と流通の作業円滑化を図るよう同船団の漁を制限。「週1~2日に漁を抑制した結果、流通がスムーズになり、値が戻りつつある」(同)と説明する。

記録的水揚げの可能性

 西日本巻網の秋冬マサバ漁は例年、11月~2月が最盛期。1月は全船団23カ統中、21カ統が九州沖で操業している。今期水揚げは11月から12月中旬までは振るわなかったが、12月下旬から水揚げが急増した。

 産地市場関係者は12月下旬~1月のサバ漁急伸の要因について「韓国・済州島沖のサバ魚群が対馬沖に南下した可能性が高い」とみる。昨年末、「済州島沖サバ漁が10月以降好調に推移していた。魚群が南下すれば、九州近海の今期サバ漁は一気に好転する」と年明けの水揚げ増を予測していた。

 サバ漁は24日に定期的な休漁に入る。今後については「対馬沖のサバ好漁は2月中旬まで続くだろう。以降は済州島の魚群が五島西沖にも南下する可能性がある。2~3月は東シナ海でも操業を開始する予定」(同)で、西日本巻網のサバ漁は今期、記録的水揚げになる可能性があるとみている。

[みなと新聞2019年1月25日付の記事を再構成]

最終更新:1/25(金) 12:23
みなと新聞

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