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【特集】中国人に”神薬”と呼ばれる日本の医薬品 横行する無許可販売の現状

1/25(金) 13:28配信

MBSニュース

日本製の薬を中国人に違法に販売していたとして、医薬品卸売会社の社長が逮捕された。なぜこのような事件が起きたのだろうか。

“日本で買わなければいけない神薬”

中国で「神薬(シェンヤオ)」、神の薬とも呼ばれ人気が高い日本の医薬品。大阪・ミナミのドラッグストアでスマートフォンを片手に爆買いする中国人も多い。

「肩と腰の痛みをとる薬。家族に頼まれたの」(中国人観光客)
「龍角散と頭痛薬を買ったわ。ネットで、日本で買った良かったものを紹介してくれているの」(中国人観光客)

中国の大手ウェブサイトを確認すると、『日本で買わなければいけない12種類の神薬』と書かれてある記事があった。

『日本の薬局・医師が最も薦める痛み止めの一つ。痛み止めに効果があり、低刺激で副作用も低いです』(中国の大手ウェブサイトの記事より)

いま、このような記事を見て、日本の市販薬を買いに来る中国人が急増しているという。

人気の処方薬「値段が何倍もしても買わなければならない」

そんな中、大阪府警は去年5月、訪日中国人に販売するため医薬品を無許可で保管したとして、中国人留学生ら9人を逮捕した。彼らが密売するために隠し持っていた薬とは「処方薬」だ。一般の市販薬よりも効き目が高いとして、最近は医師の処方箋が必要な処方薬に人気が移っているのだという。捜査関係者によると、留学生らは大半がドラッグストアの店員で、店で声をかけた中国人観光客らに薬を販売していたという。

そして1月21日、埼玉県にある医薬品卸売会社「美建販売」の社長・増谷健一容疑者(60)が逮捕された。医薬品医療機器法では、健康被害を防ぐため医薬品を都道府県の許可なく販売することなどを禁じているが、増谷容疑者は無許可で中国人の顧客に処方薬を販売していた疑いがもたれていて、警察はこの増谷容疑者が留学生らに薬を横流ししていたとみている。また、増谷容疑者は定価の3倍もの値段で薬を販売していたという。一体なぜ、そんな高値で売れるのだろうか。

「中国人にとっては、ものがよければ価格は問題になりません。処方薬は自由には買えないですよね、一般のドラッグストアでも医師がいなければ処方薬は取り扱えません。だから、人に頼むとか密輸とか、値段が何倍もしても買わなければならない」(中国人観光客)

増谷容疑者は、中国人の間で処方薬の人気が高まっていることを知った上で横流ししていたのだろうか。逮捕前、私たちの取材に対して「中国人に転売して何故いけないのか」「個人に販売したことはない」と答えたが、逮捕後、関係先からは中国人客ら個人宛の伝票などが押収された。増谷容疑者は当初、容疑を否認していたが、現在は認めているという。

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最終更新:1/25(金) 13:28
MBSニュース

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